飲食店におけるO2O活用事例

スマホやSNSが広く普及した今、O2Oは飲食店がぜひとも取り入れたいマーケティング施策の一つで。O2O(Online to Offline)は、オンラインからオフラインへと顧客を誘導することで、再来店促進や売上アップにつなげることを目的としています。

今回は、O2Oを行うメリットや具体的なツール、飲食店におけるO2O活用事例などを紹介します。

O2Oマーケティングとは

O2Oとは「Online to Ofline」の略称で、オンラインからオフラインに誘導することを目的としたマーケティング施策のことです。

ホームページやSNS、お店アプリなどのオンライン上から、オフラインの実店舗などへユーザーを誘導し、来店・再来店につなげます。また、実店舗を訪れたユーザーをECサイトやお店アプリなどへ誘導するような、オフラインからオンラインへの誘導もO2Oに含めることもあります。

O2Oマーケティングの一例としては、次のようなものが挙げられます。

O2Oマーケティングの例

・SNSでセール情報を配信する
・実店舗で使えるクーポンをアプリで配布する
・ECサイトで実店舗限定の商品を訴求する
・ポイントカードで再来店を促進する

O2Oは、インターネットが広く普及し、多くの人にとってスマホやSNSが生活に欠かせないものとなった近年、注目を集めているマーケティング施策です。

O2Oマーケティングのメリット

飲食店がO2Oマーケティングを展開するメリットは、主に次の4つです。

メリット

・新たな顧客層にアプローチできる
・効果測定がしやすい
・再来店を促進できる
・顧客利便性・満足度が向上する

新たな顧客層にアプローチできる

O2Oマーケティングを展開することで、新たな顧客層にアプローチすることができます。

チラシ配布やダイレクトメールなど、オフラインの販促では、アプローチできるエリアや人数が限られてしまいがちです。しかし、オンライン上で販促を行えば、エリアや人数などの制約が生じることなく、多くの人にアプローチすることができます。

既存・顕在顧客だけでなく、お店や商品を認知していない潜在層にも情報を届け、実店舗に誘導できることはO2Oの大きなメリットです。

効果測定がしやすい

効果測定がしやすいこともO2Oのメリットの一つです。

たとえば、アプリでポイントカードやクーポンを提供すれば、利用状況や利用率などをデータとして可視化することができます。施策の良し悪しやお客さんの反応がわかるため、改善を図って施策の効果をさらに高めていくことが可能です。

再来店を促進できる

O2Oマーケティングは、オンラインで既存顧客にリアルタイムでアプローチできることから、再来店の促進に向いています。

たとえば、お店アプリのプッシュ通知機能で実店舗の情報を配信したり、LINEやInstagramなどでフォロワー向けに実店舗で使えるクーポンを配布したりすれば、お店に足を運んでもらえるようになるでしょう。

O2Oマーケティングは、新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の囲い込みや再来店促進の効果も期待できます。

顧客利便性・満足度が向上する

O2Oは店舗だけでなく、顧客にも大きなメリットをもたらします。

たとえば、実店舗と一体化したサービスとしてECサイトを提供したとします。すると、近くに店舗がない人や、営業時間外に買い物をしたい人もお店を利用できるようになり、顧客体験が向上します。

また、LINEやアプリなどを使って最新情報やクーポンなどを配信すれば、よりお得にお店を利用できるようになり、顧客満足度の向上が期待できます。

このように、O2Oには実店舗の顧客を誘導するという目的に加えて、顧客の利便性や満足度が向上するというメリットもあります。

飲食店でO2Oを行うための方法・ツール

続いて、飲食店がO2Oマーケティングを展開するために必要なオンラインツールを紹介します。主なツールとO2Oを行う方法をそれぞれ詳しく解説していきましょう。

方法・ツール

・ECサイト
・ホームページ・ブログ
・SNS
・お店アプリ
・ポイントカード・クーポン

ECサイト

飲食店がO2Oマーケティングに活用すべきツールの一つ目は、ECサイト(オンラインショップ)です。ECサイトを展開すれば、これまで立地や営業時間などの制約からお店を利用できなかった層を集客できます。

ECサイトでO2Oを展開する際のポイントは、サイト上で店舗の在庫状況を確認できるようにしたり、サイトで注文した商品を実店舗で受け取れるようにしたりと、実店舗と一体化したサービスを提供することです。

ECサイトと実店舗を別々に運営するのではなく、連携して運営することで、オンラインからオフラインへ、そしてオフラインからオンラインへの誘導がしやすくなります。

ホームページ・ブログ

ホームページやブログも、O2Oに必要なオンラインツールです。お店について調べている見込み顧客や、お店を利用したことがある既存顧客を実店舗へと誘導する場として適しています。

実店舗の魅力やお得情報、店舗を利用するにあたって必要な情報(住所や営業時間、アクセスなど)を記載しておくことで、オンラインからオフラインへと誘導することが可能です。

SNS

SNSもO2Oマーケティングの代表的なツールです。多くの利用ユーザー数を誇るLINEやInstagram(インスタグラム)、TwitterなどのSNSは、実店舗のセール情報や季節限定商品などの告知をする場として適しています。

また、インタラクティブなやり取りを通してファンの育成ができることもSNSの強みの一つです。実店舗に関する問い合わせに回答したり、予約を受け付けたりすれば、実店舗に足を運んでもらうきっかけを作ることもできるでしょう。

お店アプリ

お店アプリを活用することで、O2Oを展開できます。お店アプリは、お店の集客・販促に特化した機能が集約されているため、実際に店舗を利用した顧客とオンライン接点を築き、再来店へとつなげることに適しています。

たとえば、プッシュ通知でキャンペーン情報やセール情報を配信するなどして、再来店のきっかけを作り出すことが可能です。O2Oマーケティングから顧客情報の管理、効果測定までワンストップで行える点は、お店アプリの大きなメリットです。

ポイントカード・クーポン

ポイントカードやクーポンの提供も、飲食店と相性が良いO2O施策です。ポイントカードやクーポンを提供することで、効果的に来店・再来店のきっかけをつくることができます。

ECサイトや実店舗での購入に応じてポイントを付与することで、「ポイントを貯めたい」というモチベーションから効果的に再来店を促すことができます。また、ポイントに応じて特典を付与すれば、さらなる再来店のきっかけを作ることが可能です。

クーポンの展開も、ポイントカードと同様に効果的です。ホームページやSNS、アプリなどを活用して、実店舗限定のクーポンを配信することで、オンライン上の顧客を実店舗へと誘導することができます。

飲食店におけるO2Oの活用事例

ここでは、上で紹介したツール・方法ごとに、飲食店におけるO2Oの活用事例を5つ紹介します。「具体的な活用イメージが湧かない」「同業の成功事例を参考にしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

俺の株式会社:ECサイト

俺のEC

「俺のフレンチ」や「俺のイタリアン」「俺の天ぷらバル」などのレストランを展開する俺の株式会社は、「俺のEC」というオンラインショップを運営しています。

レストラン店舗のように上質な食材を厳選し、リーズナブルな価格で販売を行っています。湯せんなどの簡単調理で楽しめる商品や初めてセットを販売するなど、実店舗を利用したことがない顧客でも利用しやすいECサイトとなっています。

また、購入で獲得したポイントはECサイトと店舗の両方で利用できるなど、実店舗と一体化したサービスを展開している店も参考にしたいポイントです。

100本のスプーン:ホームページ・ブログ

100本のスプーン

ファミリーレストラン「100本のスプーン」は、訪れた人が実店舗に足を運びたくなるような魅力的なホームページを運用しています。

ホームページには、各店舗の様子や雰囲気、料理を楽しむお客さんの動画が掲載されており、実店舗に来店した際のイメージができるようになっているのが特徴です。店舗の魅力を動画で存分にアピールするという手法は、自社ホームページだからこそできる訴求方法でしょう。

ホームページを活用したO2Oを検討しているなら、ぜひとも参考にしたい事例です。

餃子の王将:SNS

餃子の王将

続いて紹介するのは、SNSの活用が上手な中華料理チェーン「餃子の王将」のO2O事例です。

餃子の王将は、公式Twitterアカウントで主に新商品や季節限定商品の宣伝を行っています。写真や動画を使って料理の魅力をビジュアル的にアピールしたり、実店舗で実施しているキャンペーンを告知したりして、近くの実店舗に足を運びたくなるような運用を行っている点が特徴的です。

MeetFresh鮮芋仙:お店アプリ

台湾スイーツ店「MeetFresh 鮮芋仙」は、お店アプリを導入し、リピーターや再来店の増加に成功しています。

同店は、お店アプリの導入をきっかけに、これまで実施していなかったスタンプカードを展開しました。スタンプ5個、10個、15個と段階に応じて特典を用意したところ、リピーターが増え、来客数の増加にもつながったそうです。

この事例からは、お店アプリは実店舗を訪れたユーザーをオンラインに誘導し、再来店を促進するO2Oにぴったりであることがうかがえます。

boulangerie Mure:ポイントカード・クーポン

100種類以上のパンの製造・販売を手がける「boulangerie Mure」は、平日の来店客数を増やすべく、当社ディップ株式会社が提供する「常連コボットforLINE」を導入しました。

常連コボットforLINEは、LINEを使ってポイントカードを作成できるサービスです。来店に加えて、1日1回のログインと友だち紹介でポイントが貯まる本サービスを導入したことで、お客さんにお店を忘れさせない、覚えて思い出してもらえるようになり、平日の来店客数やポイントを貯めているお客さんの来店頻度が向上しました。

デジタルのポイントカードは、既存顧客とオンラインで接点を築き、オンラインからオフラインへ、再来店を促進する方法として効果的です。

飲食店のO2Oには「常連コボットforLINE」がおすすめ

飲食店のO2Oには、当社ディップ株式会社が提供する「常連コボットforLINE」がおすすめです。

常連コボットforLINEは、お店の常連客を獲得して売上アップを目指せるサービスです。月間9,300万人の国内ユーザー数を誇る「LINE」を使って、お店のポイントカードを作成することができます。

LINEを使用するため、面倒なアプリダウンロードや会員登録は一切不要です。初回来店時に、LINEを使ってポイントカード登録をしてもらうだけで、顧客とオンライン接点を築くことができます。

お客さんは「来店」「1日1回のログイン」「友だち紹介」でポイントをどんどん貯めて、貯まったポイントでクーポンを獲得できるため、オンラインからオフラインへ、効果的に再来店につなげられます。

また、ポイントカードをLINE公式アカウントと連携すれば、LINEトークにお店の宣伝を送ることもできます。オンラインで実店舗の情報やクーポンをリアルタイムに届けることで、さらなる来店促進が可能です。

常連コボットforLINEは、最短1ヶ月で導入が可能です。これからのシーズンに向けてO2OやLINEを使った集客を検討中の飲食店経営者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

飲食店でO2Oを行うメリットや具体的なツール、活用事例などを紹介しました。

スマホやSNSが人々の生活の一部となった今、来店促進にはオンラインからオフラインへの誘導が欠かせません。O2Oマーケティングは、アプリやLINEなどのSNS、ホームページなどのツールを上手に活用することで、より高い効果が期待できます。

今回紹介したツールやO2Oの活用事例を参考に、自店に合った方法でO2Oマーケティングを展開していきましょう。