会員証アプリとは、会員証の機能を持たせたスマートフォンのアプリのことです。会員証アプリを使って、顧客情報の管理や販促を行うことができます。
今回は、会員証アプリ導入のメリットとデメリット、導入の注意点などについて解説します。この記事を読むと、会員証アプリの導入が自社に必要か判断できます。会員証アプリ導入をお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
会員証アプリとは?
会員証アプリとは、スマートフォンのアプリに会員証の機能を持たせ、顧客情報を管理するサービスのことです。顧客情報の具体例には次のものがあります。
・氏名
・住所
・電話番号
・購入履歴
・所有ポイント
・会員ランク
アプリに登録された情報を直接データで管理できるため、データ分析が容易になります。会員の方は、スマートフォンを持っていれば会員証カードを持ち歩く必要がありません。そのため、会員証アプリは企業側と会員、双方にとって便利なサービスです。
会員証アプリを導入する方法
会員証アプリを導入する方法は、3つあります。
1. 会員証デザイン作成アプリを利用する
2. 会員証制作会社に発注する
3. 自社でプログラミングをして制作する
自社で会員証アプリを制作する場合、会員証デザイン作成アプリを利用する方法が最も簡単で、自社でプログラミングをする方法が最も難しいです。会員証制作会社に発注する場合、大きな費用がかかります。
では、それぞれの方法を具体的に解説していきましょう。
会員証デザイン作成アプリを利用する
会員証デザイン作成アプリを利用すると、会員証アプリを導入できます。
会員証デザイン作成アプリとは、デザインのテンプレートから自社に合ったデザインを選択して会員証を作成できるアプリのことです。費用は利用するアプリによって異なりますが、無料のアプリもあります。
豊富なテンプレートから選択できるため、自社のターゲット層に合ったデザインの会員証を作成できます。会員証デザイン作成アプリは、あまり費用をかけず自社に合った会員証を作成したい企業に最適な方法です。
会員証制作会社に発注する
会員証制作会社に発注すると、オリジナリティのある会員証を導入できます。
会員証デザイン作成アプリと比較して制作費用は高くなりますが、より自社の要望に近いアプリが作成できます。アプリ制作費用は、一般的に数十万円以上かかります。
また、制作会社に開発を依頼するため、自社が利用している他のシステムとの連携機能などをカスタマイズできます。カスタマイズによって、業務効率をあげることが可能です。
会員制作会社に発注する方法は、オリジナリティのある会員証を制作して他社と差別化したい企業に向いている方法です。
自社でプログラミングをして制作する
開発者が自社にいれば、自社でプログラミングをして制作できます。一からアプリを制作するため、自社にあった会員証アプリを制作することが可能です。
しかし、アプリを制作するには、一定の技術をもった開発者が必要です。アプリ制作は、プログラミング言語の知識がなければできません。
開発者がいない場合は、開発者を育てる必要があり、時間とコストの負担が大きくなります。そのため、技術をもった開発者が自社にいない場合、自社でプログラミングをして制作する方法は難しいでしょう。
会員証アプリを導入するメリット
会員証アプリを導入するメリットは、主に次の3点です。
・顧客管理が容易になる
・コストが削減できる
・販促活動に活用できる
会員証アプリは紙ではなくデータを利用するため、顧客管理が容易になり、コストが削減できます。また、アプリにメッセージやクーポンを送ることで、販促活動に活用できます。それぞれのメリットについて解説しましょう。
顧客管理が容易になる
会員証アプリを導入すると、顧客管理が容易になります。なぜなら、アプリに登録された情報を直接管理できるからです。顧客がアプリに入力した情報を、そのままデータとして保管できます。
これまでのカード会員証のように、顧客が用紙に記入した情報をPCに打ち込むといった手間がかかりません。顧客が直接情報を入力するため、登録ミスを防げます。
また、会員情報に変更があった際も顧客にアプリから登録してもらえるため、常に新しいデータを保管しておけます。顧客管理が容易になる点は、アプリ会員証の大きなメリットです。
コストが削減できる
会員証アプリによって、さまざまなコストを削減できます。
会員証アプリには、用紙代やインク代などがかかりません。カード会員証の場合、カードの用紙代やインク代がカード発行のたびにかかります。一方で、会員証アプリはカードが不要であるため、金銭的なコストを抑えられます。
また、会員証アプリはカード発行の手間がかかりません。カード会員証は、カードの発行や顧客情報の入力などを従業員等が行う必要があります。
しかし、会員証アプリの場合、アプリのダウンロードや顧客情報の入力を会員本人が行います。そのため、従業員の時間的コストを削減できます。
このように、会員証アプリによって金銭や時間のコストを抑えることが可能です。
販促活動に活用できる
会員証アプリは、企業の販促活動に活用できます。広告やクーポンなどをアプリに配信できるからです。広告やクーポンを配信することで、効率的な集客が可能です。
また、一定の条件を満たした顧客に対して特典を与えるなどといった配信を行えば、既存顧客のさらなるサービス利用も期待できます。アプリ配信によって、販促活動をより効果的に実施できます。
会員証アプリを導入するデメリット
会員証アプリを導入するデメリットは、主に次の3点です。
・インターネットから顧客情報が流出するリスクがある
・アプリの利用に不慣れなユーザーには効果がない
・既存のデータ移行に時間と手間がかかる
会員証アプリはインターネットを介してやり取りをするため、情報流出の可能性があります。また、アプリの利用に慣れていないユーザーはアプリ会員になる可能性が低いため、会員証アプリ導入による効果がありません。
それぞれのデメリットを解説していきましょう。
インターネットから顧客情報が流出するリスクがある
会員証アプリは、インターネットから顧客情報を流出させるリスクがあります。
インターネット上では、顧客情報などが不正アクセスにより流出する事件が起きています。不正アクセスとは、第三者が不正に取得した情報によりログインすることです。
例として、主にインテリアの小売業を展開するニトリホールディングスが不正アクセスされた事件があります。「ニトリアプリ」に登録された約13万2,000アカウントの顧客情報が、漏えいしたといわれています。
不正アクセスにより顧客情報が流出すると、社会的に信用を失う可能性があります。そのため、会員証アプリを利用する際には、セキュリティに十分気を付けましょう。
アプリの利用に不慣れなユーザーには効果がない
会員証アプリは、アプリの利用に不慣れなユーザーには効果がありません。アプリの利用に不慣れなユーザーは、会員証アプリを利用できないからです。
特に高年齢層の方はスマートフォンの操作に慣れておらず、会員証アプリの使い方がわからない可能性があります。アプリの利用を浸透させるには、アプリの利用に不慣れなユーザーでも簡単に利用できるような操作マニュアルをつくったり、相談の窓口を設置したりといった工夫が必要です。
既存のデータ移行に時間と手間がかかる
会員証アプリ導入には、既存のデータ移行に時間と手間がかかります。会員証アプリで顧客情報を管理するには、今まで他のシステムに登録していた顧客データを移行させる必要があるからです。
今までに会員登録した顧客が多いほど、移行作業に時間と手間がかかります。しかし、既存のデータを移行するのは最初のみです。データ移行が完了すれば、今まで以上に顧客情報管理が楽になります。
会員証アプリ導入の注意点
会員証アプリを導入する際には、注意点もあります。主な注意点は次の3点です。
・導入の目的を決めておく
・導入や継続にかかるコストを計算しておく
・サポート方法を考えておく
会員証アプリ導入の前に、導入の目的やかかるコスト、サポート方法などを考えておく必要があります。それぞれの注意点を具体的に解説していきましょう。
導入の目的を決めておく
会員証アプリ導入の際には、導入の目的を決めておくことが重要です。導入の目的が定まっていないと、必要な機能や運用方法がわからないからです。
たとえば、自社で利用している予約システムと連携することが目的であれば、会員証アプリに連携機能が必要です。会員証アプリ運用には、連携機能の使い方をスタッフが理解する必要があります。
会員証アプリ導入の前に導入の目的を決め、必要な機能や運用法を考えておきましょう。
導入や継続にかかるコストを計算しておく
会員証アプリ導入の際は、導入や継続にかかるコストを計算しておきましょう。想定以上に、大きな経費がかかる可能性があるからです。
会員証アプリ制作会社に制作を依頼する場合、一般的に導入費用のみで数十万円かかります。特に他のシステムとの連携を考えている場合、他のシステムを購入する費用もかかるため、その費用も合わせた確認が必要です。
導入や継続にかかるコストが高すぎる場合、必要のない機能を削るなど、コストを削減できないか検討しましょう。
サポート方法を考えておく
会員証アプリ導入の前に、会員証アプリのサポート方法を考えておきましょう。スマートフォンやアプリの利用に慣れていない方が会員証アプリを利用すると、不便に感じる可能性があるからです。特に高齢の方がターゲット層の企業は、対策が必要です。
アプリの使い方に困ったとき相談できる窓口を用意するなど、サポート方法を考えておきましょう。スマートフォン自体を持っていない顧客が一定数いる場合は、カード会員とアプリ会員の併用を検討する必要があります。
会員証アプリ導入をお考えの場合は「常連コボットforLINE」がおすすめ
会員証アプリ導入をお考えの場合は、バイトル等を運営する当社ディップ株式会社が提供する「常連コボットforLINE」がおすすめです。LINEを利用するため、多くの顧客に手軽に利用してもらえます。
「常連コボットforLINE」は、最短1か月で導入できる会員証アプリです。設定や作成はすべて当社ディップ株式会社が代行するため、手間がかかりません。
「常連コボットforLINE」では、次のような機能が利用できます。
・ポイントカード
・ログインポイント
・来店ポイント
・友だち紹介ポイント
・ポイント引き換えクーポン
初回来店時に顧客がLINEを使ってポイントカード登録をすると、ログインや来店などでポイントを貯められるようになります。貯まったポイントを利用してクーポンを獲得できるため、再来店の可能性が高まります。
さらに、LINEのメッセージを送れるため、販促活動にも利用可能です。会員証アプリ導入をお考えの方は、当社ディップ株式会社までお気軽にご相談ください。
まとめ
会員証アプリ導入のメリットとデメリット、導入の注意点などを解説しました。
会員証アプリ導入には、顧客管理がしやすくなったり、コストを削減できたりといったメリットがあります。一方、インターネットから情報流出のリスクがある点や、既存の顧客データ移行に手間がかかる点がデメリットです。
会員証アプリ導入の際には、導入の目的やサポート方法などを決めておくことで、スムーズに運用ができます。会員証アプリは、顧客と企業どちらにとっても多くのメリットがあるため、ぜひ導入を検討してみてください。
なお、当社ディップ株式会社が提供する「常連コボットforLINE」は最短1か月で導入できる会員証アプリです。少しでも気になる方は、お気軽に当社ディップ株式会社までお問い合わせください。