デジタルチケット

デジタルチケットとは、インターネット上で発券してスマホで表示できるチケットのことです。売上の安定や新規顧客獲得につながることなどから、昨今では、飲食店や小売店での活用が広まっています。

今回は、デジタルチケットとは何かを解説した後、店舗がデジタルチケットを導入するメリットや使い方、お役立ちツールなどを紹介します。飲食店や小売業の店舗経営者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

デジタルチケット(電子チケット)とは?

デジタルチケット(電子チケット)とは、インターネット上で発券し、スマホ上で表示して使用できるチケットのことです。デジタル発行された入場券・乗車券、商品券、回数券などを総称して「デジタルチケット」と呼びます。

デジタルチケットは、店舗での購入・発券や持参が必要な紙のチケットと異なり、購入から使用までスマホだけで完結するのが魅力です。コンサートやエンタメ施設、交通分野など幅広いシーンで活用されており、最近では飲食店や小売業などの店舗運営でも活用が広まっています。

店舗がデジタルチケット(電子チケット)を導入するメリット

では、飲食店や小売業の店舗でデジタルチケットを導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?代表的なメリットを4つ紹介します。

  • 会計業務を効率化できる
  • コストを削減できる
  • 売上の安定化につながる
  • 新規顧客を獲得できる

会計業務を効率化できる

デジタルチケットを導入するメリットの一つ目は、店舗での会計業務を効率化できることです。

デジタルチケットは、インターネット上で発行から決済まで完結するため、店舗での会計の手間がかかりません。

これまで会計業務にかかっていた時間が大幅に減り、接客や他の業務により多くの時間を使えるようになります。また、従業員は会計ミスを起こす不安から解放され、接客などより生産的な業務に集中できる環境が整います。

コストを削減できる

2つ目のメリットは、コストを削減できることです。会計業務が効率化されると、より少ない人数で店舗を回せるようになり、結果的に人件費の削減につながります。

また、紙の回数券や定期券を発行・販売している店舗の場合、チケットを電子化することで印刷や発行にかかるコストを削減できるのも大きなメリットです。

売上の安定化につながる

デジタルチケットを導入するメリットの3つ目は、売上の安定化につながることです。

お得感のあるデジタルチケットを販売すれば、効果的に顧客のリピートを促進できます。また、回数券や定期券のデジタルチケットなら、先にまとまった収入を得ることができ経営が安定しやすいというメリットもあります。

さらに、デジタルチケットは「事前決済」を基本としているため、無断キャンセルを始めとした「ノーショウ(No Show)」による被害も予防できます。仮にチケットを使ってもらえなかったり無断キャンセルがあったりしても、キャンセル費用回収の手間もかかりません。

新規顧客を獲得できる

デジタルチケットは、リピート顧客の獲得だけでなく新規顧客の獲得にも有効です。

詳しくは後述しますが、ほとんどのデジタルチケットは、購入した本人が使用する他に、家族や友人、知り合いなどに「ギフト」として贈ることができます。店舗のファンにデジタルチケットをギフトとして活用してもらえば、常連客から友人、知人へと新規顧客の獲得につなげることができます。

顧客がデジタルチケット(電子チケット)を利用するメリット

店舗がデジタルチケットを導入することは、店舗経営者だけでなく顧客にも大きなメリットをもたらします。ここでは、顧客がデジタルチケットを利用する主なメリットを3つ紹介しましょう。

  • いつでもどこでも購入できる
  • スマホがチケットの代わりになる
  • 非接触決済で安心して利用できる

いつでもどこでも購入できる

商品券や回数券を電子化していない場合、基本的に実店舗を訪れて購入しなければなりません。しかし、デジタルチケットを導入すれば、顧客は自宅や外出先から好きなタイミングでチケットを購入することができます。

実店舗を訪れることなく、思い立ったタイミングでチケットを購入できるため、顧客体験が向上します。また、顧客体験が向上するということは、商品券や回数券などをより頻繁に活用してもらいやすくなるということですので、当然ながら店舗経営者へのメリットにもつながります。

スマホがチケットの代わりになる

デジタルチケットは、スマホがチケットの代わりになるので、紙のチケットと比べて管理がラクというメリットがあります。

スマホ一つで管理し、持ち歩くことができるので、紛失やチケット忘れがなくなり、「チケットを購入したのに使えない……」という不便さを解消することができます。「スマホがあればいつでも使える」という安心感があるため、購入の心理的ハードルを下げることにもつながるでしょう。

非接触決済で安心して利用できる

デジタルチケットのオプションを用意することで、顧客は非接触決済で安心して店舗を利用できるようになります。顧客はスマホ上でデジタルチケットを表示するだけでサービスを利用できるので、接触を最小限に抑えられます。

コロナ禍では、感染対策の一環として「非接触決済」の需要が高まりキャッシュレス決済が定着しつつあります。決済を済ませた状態で店舗を利用できることは、顧客にとって大きなメリットだといえるでしょう。

デジタルチケット(電子チケット)の種類と使い方

続いて、デジタルチケットの種類とそれぞれの活用方法について紹介します。

1回券

1回券は、その名の通り商品やサービスを1回購入できるチケットです。コンサートや施設などの入場券をイメージするとわかりやすいでしょう。このタイプのデジタルチケットには、友人や知り合いに贈ることができるギフトチケットや、商品を特別価格で購入したり特典を受けられたりするクーポンチケットなどもあります。

1回券のデジタルチケットは、下の回数券のように常連客の獲得に直接的にはつながりにくいものの、顧客からすると購入の心理的ハードルが低いというメリットがあります。

回数券

回数券は、店舗を複数回利用する顧客向けのチケットです。「5回分の値段で6回分利用できる」といったように、特典をつけたり1回券よりもお得な価格設定にしたりして販売する方法が一般的です。

お得感があるため、顧客に利用してもらいやすく、結果的に来店頻度を上げることができます。また、先にまとまった売上が手元に入るため、売上や経営が安定しやすいというメリットもあります。

定期券(サブスクリプション)

定期券(サブスクリプション)は、決まった期限内であれば何度でも利用できるチケットです。回数券と同じく、安定した収入を得やすいことやリピート率を向上できることなどがメリットです。

「1ヶ月使い放題」といったサブスクリプションは、主にサロンやジムなどで導入されています。ただし近年では、飲食店業界で新たなビジネスモデルとしてサブスクリプションが注目を集めています。

コロナ禍における飲食店支援を目的とした複数店舗で利用できるタイプのチケットや、1ヶ月間無料で飲食できるサブスクリプションなど、さまざまなデジタルチケットが活用されており、店舗の集客や売上向上に貢献しています。

主なデジタルチケット(電子チケット)作成・販売サービス

続いて、デジタルチケットの作成・販売ができる主要サービスを4種類紹介します。「どうやったらデジタルチケットを導入できるの?」とお悩みの店舗経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

楽券

楽券

楽券は、楽天株式会社と株式会社ギフティが協業して提供するデジタルチケットサービスです。2017年に開始したサービスで、「サーティーワンアイスクリーム」「すき屋」「ミスタードーナツ」などの飲食店や、「メガネスーパー」「エメフィール」などの小売業で導入されています。

楽券では、「楽天市場」に出店して、実店舗で利用可能なデジタルチケットを販売・発行することができます。顧客は楽天市場にて通常のオンラインショッピング感覚でデジタルチケットを購入できるため、利用ハードルを下げて導入できるのが魅力です。

公式サイト

GMOおみせアプリ

GMOおみせアプリ

GMOおみせアプリは、GMOデジタルラボ株式会社が運営する自社アプリ作成プラットフォームです。

大規模開発が不要で自社アプリを作成できるサービスで、オプションプランの一つとしてデジタルチケットの作成・販売・管理が可能な「GMOおみせアプリ チケット+(プラス)」を提供しています。

「GMOおみせアプリ チケット+(プラス)」では、商品券や回数券、1回券などを電子化し、アプリ上で販売・管理することができます。チケットの販売後は、管理画面からチケットの利用状況をリアルタイムで確認が可能です。また、直感的なUI設計になっており、顧客の操作性も抜群です。

公式サイト

Gotch

Gotch

Gotchは、エバーコネクト株式会社が提供するデジタル食事券発行サービスです。飲食店向けのサービスプラットフォームで、こだわりの一品や定番メニューなど、おすすめの料理をギフトチケットにして販売することができます。

Gotchでは、ユーザーが食事券を購入して、友人などにプレゼントすることが可能となっており、常連客を通じて、新規顧客を獲得につなげやすいのが魅力です。常連客を増やしたい飲食店の店舗経営者におすすめのデジタルチケットサービスです。

公式サイト

Shop-Ticket

Shop-Ticket

Shop-Ticketは、株式会社WEB-WINGが提供する回数券・チケット販売クラウドサービスです。飲食店や小売店、サロン、施設など、さまざまなお店で自社の商品・サービスを電子チケットにして販売することができます。

お店や顧客に合わせた回数券や商品券を簡単に作成でき、「10回分の料金で11回分のサービス」といったような特典をつけることもできます。また、チケットの管理に最適な店舗アプリには、紙のチケットではできない「集計」「データ分析」「お知らせ機能」など、さまざまな便利機能が備わっています。

公式サイト

まとめ

デジタルチケットの導入メリットや使い方、お役立ちツール例などを紹介しました。

デジタルチケットの導入は、コスト削減や売上の安定化、新規顧客の獲得など、店舗にさまざまなメリットをもたらします。店舗や顧客層の特徴に合わせて、魅力的なデジタルチケットを作成・販売し、デジタル化によるメリットの享受、および売上の向上を目指しましょう。

当社ディップ株式会社は、お店のポイントカードをLINEで作成・運営できるサービス「常連コボットforLINE」を提供しています。常連コボットを導入することにより、ログインや来店、友だち紹介でポイントが貯まるカードや、LINEトークでの宣伝で、常連客の再来店を効果的に促進することが可能です。

常連コボット for LINE

飲食店や小売店の店舗における業務のデジタル化でお悩みの経営者の方は、ぜひお気軽に当社ディップ株式会社にお問い合わせください。