お客様が喜ぶイベント

飲食店を経営する方の中には、お客様が喜ぶイベントを開催し、集客につなげたいと考えている方も多いことでしょう。そこで今回は、飲食店におけるイベントの重要性や得られるメリット、お客様から喜ばれやすいイベントや、失敗しないためのポイントなどについて解説します。

飲食店のイベントはただ実施すれば良いというわけではなく、目的やターゲットを設定した上で、適切な内容で実施しないと失敗しやすくなります。イベント開催に失敗して後悔したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。

飲食店におけるイベントの重要性

飲食店においてイベント開催が重要である理由は、自店舗の課題の掘り起こしによる、集客増加と売上アップが期待できるためです。

イベントを開催するには、イベントの内容はもちろん、イベントに来てもらうための集客手段を考える必要があります。「どのようにしてお客様に来てもらうか」と「どのようにして店内で満足してもらえるか」の両方が上手くいかなければ、イベントは成功しません。

イベントの企画は、飲食店の経営で重要となる「現状分析」「課題抽出」「目標設定」「施策立案」の4つを見直すきっかけとなります。そして、イベントの実施結果をもとに、常にPDCAサイクルを回し続ければ、集客アップと売上アップを図れるでしょう。

つまり、飲食店における「集客アップ」と「売上アップ」のきっかけ作りとなるのが、イベントの実施です。

イベントを実施することで得られるメリット

では、実際にイベントを開催することでどのようなメリットを得られるのか具体的に解説しましょう。飲食店がイベントの実施で得られるメリットは、主に次の3つです。

メリット

・新規客の誘致につながる
・既存客の再来店につながる
・売上アップにつながる

それぞれ解説していきましょう。

新規客の誘致につながる

イベントの実施は、新規客の誘致につながります。店舗を知らない客層がSNSでの投稿やチラシの告知などにより、店舗の存在を知るためです。

また、店舗の存在を知っている客層に対しても「楽しそうだから行ってみるか」と来店を促す効果があります。さらに、イベントの内容が良ければ、来店客の口コミなどにより新たな顧客を呼び込むことも可能です。

既存客の再来店につながる

イベントの開催は、既存客の再来店にもつながります。イベントの告知で既存客が店舗の存在を思い出し、「久しぶりに行ってみるか」と来店のきっかけを作れるためです。

店舗に対してマイナスの印象を持っている客層以外は、再来店につながる可能性があります。イベントの内容に満足してもらえれば、再び店舗へと足を運んでくれるでしょう。

売上アップにつながる

イベントの開催は、通常の営業よりも売上アップにつながります。イベントの内容次第にはなりますが、短期間で来店客が増えるため、通常時よりも売上アップを目指せます。

なぜなら、イベント期間中はいつもの常連客と新規顧客に加え、イベント目的の顧客が加わるためです。また、イベント終了後も「美味しかったからまた行こう」という来店動機を作れるため、新規客からリピーターへの成長も期待できます。

お客様が喜ぶイベントとは?

お客様が喜ぶイベント

お客様が喜ぶイベントには、次のようなものがあります。それぞれ詳しく解説しましょう。

お客様が喜ぶイベント

・体験型イベント
・食フェスへの出店
・SNSを活用したイベント
・季節を活かしたイベント
・オープン記念日に合わせたイベント

体験型イベント

体験型のイベントは、参加客の記憶に残りやすく喜んでもらえるイベントの一つです。体験型のイベントには、たとえば次のようなものがあります。

  • 親子をターゲットとした料理教室
  • 独身男女をターゲットとした食事会(コンパ)
  • 新メニューのお披露目と試食会 など

また、上記のような体験型のイベントは、お客様とスタッフのコミュニケーションを取るのにも最適です。特に子どもと参加できるような料理教室は、喜んでもらえる可能性が高いのでおすすめです。

食フェスへの出店

食フェスへの出店も、お客様が喜ぶイベントの一つです。食フェス自体を楽しみに参加する客層も多いため、出店することで顧客に満足感を与えられる可能性が高くなります。

また、食フェスへ参加するユーザーは「色んなブースのメニューを食べたい」という心理が働くため、参加客が多いほど必然的に売上も伸びやすくなります。さらに、売上だけではなく、自店舗のブースを利用した客層の口コミによる「知名度のアップ」も期待できるでしょう。

SNSを活用したイベント

SNSを活用したイベントも、お客様が喜ぶイベントの一つです。

たとえば、ショート動画メインのSNS「TikTok」には、「ハッシュタグチャレンジ」というイベントがあります。ハッシュタグチャレンジとは、企業が出す「お題」に対してユーザーが挑戦する、ユーザー参加型のチャレンジ企画のことです。

実際に「日本マクドナルド」では、店内でポテトが揚がる音に対してユーザーが振り付けして投稿する「#ティロリチューン」を展開しました。「#ティロリチューン」は、投稿数5万件を超える盛り上がりを見せ、ハッシュタグチャレンジの目的であった「500円バリューセット」のPRにつなげています。

TikTokやInstagramといったSNSには、ユーザーと店舗のつながりを生み出し、楽しんでもらえる機能やイベントが多くあります。特に10代〜20代のような若い客層を集客したい場合には、SNSを活用した企画やイベントも有効な手段といえるでしょう。

季節を活かしたイベント

季節ごとの行事に合わせて、イベントを開催するのもおすすめです。夏ならビアガーデンのイベント、冬ならクリスマスイベントというように、季節の行事に合わせてイベントを開催し、その時期でしか食べられないメニューなどを提供します。

定期的に開催できる上に、来店客に対して「限定感」を与えられるため、喜んでもらいやすいイベントの一つです。

オープン記念日に合わせたイベント

店舗のオープン記念日に合わせたイベントも、来店客に喜んでもらいやすいイベントです。オープン記念日のイベントを開催する際には、オープン記念日にふさわしいインパクトがあるものが望ましいでしょう。

実際に大手飲食チェーン「餃子の王将」では、創業記念日である12月24日と25日には、会計がお得になる割引券を配布しています。オープン記念日にインパクトのあるイベントを実施し、次回来店につながる特典を用意することで、イベント後に常連客が増える可能性が高まるでしょう。

イベント実施で失敗しないためのポイント

では、イベントを実施するにあたり、失敗しないようにするにはどういった点に注意すれば良いのでしょうか?イベントの実施で失敗しないためには、主に次の4つのポイントがあります。

ポイント

・目的を決める
・集客ターゲットを設定する
・告知を徹底する
・参加者に再来店のきっかけを提供する

目的を決める

まずは、イベントを開催する「目的」を決めます。目的もなくただイベントを開催しても、失敗してしまう可能性が高いでしょう。

イベント開催の目的は、次のように具体的に設定します。

  • 新メニューの告知
  • リピーターへの還元
  • 自店舗の認知度アップ
  • 自店舗のブランディング

目的を広く浅く設定すると、内容が中途半端になり失敗しやすくなります。目的を設定する際は、狭く深く「ピンポイント」に設定しましょう。

集客ターゲットを設定する

目的を決めたら、次はイベントで集客するターゲットを設定します。ターゲットも目的と同様に、次のようにピンポイントで設定しましょう。

  • 完全新規のユーザー
  • ライトユーザー
  • ヘビーユーザー
  • 親子限定
  • 独身の男女限定 など

目的とターゲットを設定して、ようやくイベントの企画内容に着手できます。目的とターゲットがブレると失敗しやすくなるため、念入りに設定しましょう。

告知を徹底する

イベント企画内容と開催日が決定したら、イベント告知を徹底しましょう。どんなに魅力的なイベントだとしても、来店してもらわなければ意味がありません。

イベントを告知する際は、目的やターゲットに合わせた方法で告知することがポイントです。

SNSや自社サイトでの告知の他、新聞の折込チラシやフリーペーパーへの掲載など、告知や集客の手段は多くあります。目的やターゲットに合わせて、最適な方法を選びましょう。

それぞれの集客手段や内容については、後ほど詳しく解説します。

参加者に再来店のきっかけを提供する

イベントの内容には、必ず参加者が再来店のきっかけとなるものを提供しましょう。たとえば、飲食店においては、イベント参加者に次回から使える割引クーポンなどを配布することで、イベント終了後も店舗へ足を運んでもらえるようになります。

イベント期間で集客が増えたとしても、その後の集客が増えなければ意味がありません。イベントの参加を皮切りに来店回数を増やしてもらえるよう、再来店につながるきっかけの提供を意識しましょう。

イベントの告知・集客方法

イベントの告知や集客方法には、次のようなものがあります。それぞれ詳しく解説しましょう。

イベントの告知・集客方法

・店舗での声掛け
・チラシの新聞折り込み
・フリーペーパーへの掲載
・プレスリリースの配信
・SNSでの投稿
・LINEを活用

店舗での声掛け

来店客については、必ずスタッフから声掛けするようにしましょう。店内にチラシやPOPを置いているだけでは、来店客が見ていない可能性があるためです。

また、直接スタッフからイベントの案内をすることで、顧客とのコミュニケーションを取るきっかけを作れます。来店していた顧客がイベントの参加内容に合わない場合でも、知り合いや家族などに紹介してくれる可能性があります。

そのため、来店客への声掛けは徹底すると良いでしょう。

チラシの新聞折り込み

新聞の折込チラシでの告知は、昔ながらの広告手法です。主に新聞購読者が高齢者層をターゲットに集客したい場合に活用できます。

チラシのポスティングとは異なり、新聞の折込チラシは1日で配布できることもメリットの一つです。さらに、不特定多数にチラシを見てもらえるため、新規顧客の掘り起こしにつながる可能性もあります。

フリーペーパーへの掲載

地域で発行しているフリーペーパーに掲載する方法で、エリアを限定して集客したい場合に効果的です。フリーペーパーの特集企画などに合わせて掲載することで、より効率良く自店舗の宣伝ができます。

費用は掲載媒体やサイズによって異なりますが、3万円程度から掲載できるものもあります。ただし、店舗の認知拡大を狙う場合は、複数回にわたり掲載しないと効果を実感できないでしょう。

プレスリリースの配信

プレスリリースは、主に企業が新商品などを発表する際に、マスコミ等に向けて発信する公式文書のことです。近年では「PR TIMES」などを活用し、大手企業以外の飲食店がプレスリリースを配信することも少なくありません。

プレスリリースは第三者の客観的な視点から情報を配信するため、自店舗で広告を出稿するよりも「信頼性が高くなる」メリットがあります。また、近年ではSNSの発展により、ユーザーがプレスリリースを目にする場面も増えてきています。

さらに、プレスリリースはメディアの枠を購入せずに宣伝できるため、テレビCMのように高いコストがかからないのも魅力の一つです。

SNSでの投稿

SNSでの投稿も、集客に有効な手段の一つです。投稿内容が良ければ、情報拡散による集客効果も期待できます。

ただし、SNS(特にInstagram)は多くの飲食店が利用しているため、ライバル店と差別化を図るためには、それなりの運用知識とスキルが求められます。また、不適切な投稿による「炎上リスク」も、SNSを運用する上では注意しなければなりません。

さらに、宣伝効果にはアカウントのフォロワー数も影響するため、SNSでの告知を最大化させるには、日頃からアカウントをしっかり育てておく必要があるでしょう。

LINEを活用

TwitterやInstagram、FacebookといったSNSとは別に、LINEを使ったイベントの告知もおすすめです。LINEは国内ユーザー数が9,000万人を超えるコミュニケーションアプリであるため、他のSNSでは訴求できないターゲット層にも宣伝できます。

飲食店がLINEを活用するには、「LINE公式アカウント」と「LINEミニアプリ」の登録がおすすめです。

  • LINE公式アカウント:LINE上で店舗がアカウントを作成し、アカウントと友だちになったユーザーへ情報を届けられるサービス
  • LINEミニアプリ:顧客が使うLINEの中に、ポイントカードやモバイルオーダーといった店舗機能を搭載できるサービス

なお、当社ディップ株式会社では、上記のLINEミニアプリを活用した「常連コボット for LINE」を提供しています。

常連コボットforLINE

「常連コボット for LINE」は、飲食店における常連客の獲得に特化していることが特徴で、常連客の獲得に役立つ便利な機能を豊富に搭載しています。

まとめ

飲食店におけるお客様が喜ぶイベントの重要性や開催するメリット、集客方法や失敗しないためのポイントなどについて解説しました。

イベントの企画や開催は、飲食店の経営で重要となる「現状分析」と「課題の抽出」につながるため、安定した経営を続けるためにも、定期的なイベント開催は効果的です。さらに、イベントを開催することで、「新規客の誘致」「既存客の呼び戻し」「売上アップ」などのメリットが得られます。

お客様が喜ぶイベントの内容には、「体験型のイベント」「食フェスへの出店」「記念日のイベント」「SNSのイベント」「季節や行事のイベント」などがあります。そして、イベントの集客手段としては、店舗での声掛けや新聞の折込チラシ、フリーペーパーへの掲載やSNSでの投稿、プレスリリースの配信やLINEメッセージの活用などがあります。

今回お伝えした内容を参考に、ぜひお客様が喜ぶイベントを開催し、集客につなげてみてください。

当社ディップ株式会社では、飲食店の経営に役立つ集客ツール「常連コボット for LINE」を提供しています。

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少しでも気になる方は、当社ディップ株式会社までお気軽にお問い合わせください。