
飲食店舗において集客に悩んでいる、あるいは集客コストを抑えたいという経営者の方は少なくありません。数多くの方に認知されている「LINE」は、個人のメッセージ機能だけでなく、法人や店舗でもプロモーションやマーケティングにおいて活用されています。
飲食店のオーナーさんや経営者の方には、LINE公式アカウントでの集客がおすすめです。今回は、LINE公式アカウントがおすすめである理由や活用方法、運用するコツなどについて詳しく解説します。
LINEが集客におすすめである理由
これまで、飲食店予約サイトやチラシ、ダイレクトメールなど、店舗集客にはさまざまな方法が行われてきました。その中で、LINEでの店舗集客がおすすめである理由には、次の4点があります。それぞれについて解説していきます。
・リピーターを獲得しやすい
・新規顧客が獲得できる
・顧客満足度アップにつながる
・無料で集客ができる
リピーターを獲得しやすい
LINEの活用により顧客に「この店に行ってまたこれを食べたい」とリピーターになってもらう効果が期待できます。何度か来店したことのある顕在層に対し、LINEから定期的な店舗情報を発信し続けることで来店意欲を促せるからです。
店舗アカウントに友だち登録されている顧客は、そもそも店舗について知っている、あるいは来店が経験ある可能性があります。
LINEの友だち追加機能では、友だち追加ボタンがオンの場合、自分のスマホのアドレス帳に登録している電話番号と一致するLINEアカウントを自動的に友だち追加します。反対にオフの場合、自動的に友だち追加はされず、意図的に友だち追加していると考えられます。
どちらにしても、友だち追加されているのであれば、店舗との関係性があり、興味を持ってもらえている可能性があるのです。
飲食店にとってリピーターは非常に重要です。店舗を構える地域によって新規顧客の獲得は非常に難しく、また、獲得できたとしても一度きりの来店では売上の安定にはつながりません。店舗LINEを活用し友だちである顧客に魅力のある情報を発信することが、リピーターの獲得につながるでしょう。
新規顧客が獲得できる
LINEのタイムライン機能を使用することで、新規顧客の獲得につながります。他のSNSと同じように、LINEのタイムライン機能で、店舗からの新規顧客向けキャンペーンや特典などの投稿をすれば、不特定多数のLINE利用者に投稿が表示され興味を持ってもらえるからです。
これまでの店舗集客は、飲食店サイトや広告、チラシなどが主流でした。しかし、このようにアナログな手法では、潜在層に刺さらず新規顧客の獲得につながらないことも珍しくありません。
国内において、LINEの利用者数は約9,200万人(2022年3月末時点)です。そのLINEで店舗情報を発信することは、数多くのLINE利用者の目に留まり、新規顧客を獲得する大きなチャンスになるといえます。
顧客満足度アップにつながる
LINEのメッセージ機能やアンケート機能を利用すれば、顧客満足度アップにつながります。
メッセージ機能では、時間を気にせずお問合せや予約などの受け付けができます。店舗のLINE公式アカウントでも、通常のLINEと同様に友だち全員に対してのメッセージだけでなく、個人間のメッセージができるからです。
基本的に、飲食店では店舗の営業時間内で電話によるお客様からのお問合せや予約に対して対応する形だと思いますが、LINEであればいつでも気軽に、お問合せに返答できます。急に食事の場をセッティングすることになった場合でも、LINEによりスピーディに返答があれば、この店舗はレスフォンスが良いと評価につながるでしょう。
また、LINEにはアンケート機能があります。店舗のメニューや接客などのサービスについて意見を伺うことで顧客満足アップを図ることができます。
無料で集客ができる
LINEは無料でアカウント作成ができ、フリープランでもメッセージ配信やステップ配信、チャットなど、数多くの機能で集客ができます。店舗集客に必要な機能が初めから備わっており、自社でシステムを構築する必要がないのです。
通常、Webを活用して店舗集客をする場合、ホームページの制作などのシステム環境を整える必要があります。これらをすべて整えるには、時間や費用、労力が伴います。店舗を運営しながら同時進行することは難しく、継続できないことも少なくありません。
しかし、LINEであれば規模やジャンルを問わず、さまざまな店舗形態に活用されています。顧客の問い合わせに対してLINEを使用した結果、売上げを30%〜40%アップさせた店舗もあります。無料で利用できて、しかも集客力アップにつながるのであれば、使わない手はないでしょう。
LINEの公式アカウントとは
LINE公式アカウントとは、企業や店舗のサービスや情報を友だち追加してくれた利用者に発信するサービスです。友だち追加された利用者へ直接メッセージやキャンペーン、特典などを届けることができ、企業や店舗の集客力アップを支援します。
これまでは、主に大企業向けのLINE公式アカウントと、中小企業や店舗向けのLINE@(ラインアット)との2種類を、企業や店舗と利用者をつなぐサービスとして提供されていました。2019年4月18日から「LINE公式アカウント」としてサービスが統合され、シンプルな機能で使いやすくなりました。
新しいLINE公式アカウントは、以前の開設するだけで月額料金が発生するLINE公式アカウントや、無料で開設はできるけれど機能制限のあるLINE@とは異なり、無料でアカウント開設・運用が可能です。また、有料プランの料金体系も新しくなり、月単位で変更可能です。
LINE公式アカウントでできること
LINE公式アカウントでは、フリープランでも次のような機能が使用できます。
・メッセージ配信
・LINEチャット
・LINEコール
・応答メッセージ/AI応答メッセージ
・リッチメッセージ
・リッチメニュー
・カードタイプメッセージ
・LINE VOOM(旧タイムライン)
・ショップカード
・クーポン
・友だち追加広告
友だち追加された利用者に対し、これらの機能を駆使することで、さまざまなメリットを得られます。
たとえば、テイクアウトやデリバリーサービスの案内活用による売上げアップ、チャットによるコミュニケーションの簡略化・省力化、応答メッセージでの問合せ対応による工数の削減などが挙げられます。基本的な機能でもそれぞれの店舗サービスと掛け合わせることで、多大な効果を発揮する可能性があります。
なお、友だちが増え、1ヶ月に1,000通以上のメッセージを送る場合、有料プランに切り替える必要があります。
店舗でLINE公式アカウントを活用する方法
店舗でLINE公式アカウントを活用するには、さまざまな方法があります。
タイムライン機能で、その日のおすすめのメニューや珍しい食材などの店舗情報を発信できることに加え、その投稿欄から利用者とのやり取りもできます。
また、アンケート機能では、店舗に役立つ意見をヒアリングすることができます。
たとえば、「花金に食べたいものは?」という質問に対して、
- 神戸牛のリブロースステーキ
- 活!真鯛のアクアパッツァ・沼島の鱧と炙り松茸のパスタ 徳島のすだち香り
- 宮崎地鶏のタタキ 柚子胡椒ポン酢
といったような回答を用意し、お客様の求めるオーダーに答えれば、満足感アップを得ることができることはもちろん、親近感を持ってもらえることでしょう。
また、定期的に友だちへメッセージを送信することで、メルマガの代用としての役割も果たせます。さらに、管理画面はメッセージ配信数や友だち追加数、ブロック数、インプレッション数、動画再生などの統計情報を把握することができます。これらの機能をうまく使うことで顧客の行動心理を把握できるでしょう。
LINEアカウントを運用する際の注意点
店舗集客に高い効果が期待できるLINE公式アカウントでも、使用する際に注意しなければ思わぬトラブルになりかねません。運用に際しての注意点を事前に把握しておきましょう。
利用規約に注意
利用規約では、第三者が提供する商品やサービスの紹介は禁止されています。たとえ両親や兄弟、友人、知人、親戚など、自分以外の人の店舗やサービスを紹介したとしても、禁止行為としてペナルティの対象になるため注意が必要です。
規定のロゴを使用
Webサイトや広告など、LINE公式アカウントのロゴを使用する場合は、LINE社の正規品を使用しなければなりません。LINEのロゴは、LINE社の権利物であるためです。
使用する場合、ガイドラインを遵守し公式サイトからダウンロードしましょう。ロゴのサイズ変更や少しの編集もガイドライン違反となるため注意が必要です。
長文とクーポンの配信に注意
LINEは、基本的にスマートフォンで使用されることがほとんどです。そのため、長文のメッセージを送ると嫌気がさし、読んでもらえない可能性があります。配信する際は、短い文章で数回に分けることを心がけましょう。
また、友だち人数を増やす必要はありますが、必要以上にクーポンを配信してもあまり意味はありません。初期のうちは、店舗やホームページでの告知、タイムライン投稿などを利用して友達数を増やしましょう。
最近では、誰でもLINEスタンプを制作・販売できる「LINE Creators Market」でスタンプを配信して友だちを増やす方法を実践している店舗もあります。
LINEアカウント運用のコツ
LINE公式アカウントを効率的に運用するには、機能を理解することはもちろん、コツを掴むことが重要です。最後に、LINE公式アカウントを運用するコツについて解説します。
・適度にベネフィットを与える
・画像や動画を活用する
適度にベネフィットを与える
友だち登録をしてくれた利用者にクーポンやポイントカードを発行し、適度なベネフィットを与えると良いでしょう。
たとえば、一度来店してもらった顧客に対し、次回の一杯目のドリンクチケットを与えるだけで、もう一度来店しようという来店意欲を高められます。
また、リピーターにはポイントカードも有効です。毎月◯日はポイント◯倍などと広告で目にすることが多いことと同様、割引やポイントなどのお得情報に、顧客は興味を持ちます。
画像や動画を活用する
画像や動画を使用し、飽きさせず目に留まる投稿を心がけましょう。単純なメッセージを定期的に送っていては利用者も慣れてしまい、苦労して作成したメッセージも流されてしまう可能性があるからです。
そのため、希少な素材やおすすめの料理、またはおしゃれな店舗風景や賑やかな様子などの画像を活用することで、投稿に変化を加えます。
利用者の五感を刺激できれば、「この店に行けばこれが食べられる」「おしゃれな空間でゆっくり女子会ができる」など、具体的な店舗でのイメージが浮かびやすくなり、来店の可能性が高まるでしょう。
まとめ
LINE公式アカウントを活用した店舗集客について紹介しました。
LINE公式アカウントは、多様な機能を実装する集客促進ツールです。無料で登録でき、新規顧客の獲得やリピーターの促進化、顧客満足度の向上が図れます。
活用する際は、利用規約やガイドラインを確かめ、長文や過剰なクーポンの配信には注意しましょう。適度にベネフィットを与え、画像や動画を使用して投稿や配信を行うことで、友だち数は増加し集客につながるでしょう。
当社ディップ株式会社では、「常連コボットforLINE」を提供しています。
常連コボットforLINEでは、無料LINE公式アカウント取得代行および初期設定代行、自動応答メッセージ、アイコン設定、プロフィール情報、リッチメニューなどの作成を行っています。 LINEでの集客をお考えの方は、ぜひお問い合わせください。