お店で提供するメニューの魅力をお客さんに伝えるには、美味しさやこだわりを「言葉で伝える」ことが不可欠です。とはいえ、実際にメニューやホームページで商品説明を書くとなると、「商品の魅力をどうやって伝えたらいいんだろう」「そもそも何を書けば良いかわからない」などと悩んでしまう方は少なくないでしょう。
そこで今回は、飲食店経営者の方に向けて、メニューやホームページ、ECサイトなどにおける商品説明の書き方をわかりやすく解説します。
飲食店における商品説明の重要性
魅力的な商品説明の書き方を知っていると、メニューやホームページ用のコンテンツ、ECサイトやテイクアウトで販売する商品の説明文の作成などにおいて、商品の魅力をしっかりと伝え、売上アップへとつなげることが可能になります。
どんなに料理やドリンクにこだわりを持っていても、それがお客さんに伝わらなければ売れるようにはなりません。商品の特徴だけでなく、ベネフィットや注意点などを盛り込んだ商品説明を作成することで、お客さんにも魅力が伝わり、たくさんあるお店の中から選んでもらえるようになるでしょう。
商品説明文を作成するメリット
では、飲食店が商品説明文を作成することでどのようなメリットが期待できるのでしょうか?主なメリットは次の3つです。
・写真だけで伝わりづらい点を伝えられる
・お客さんの不安を解消できる
・来店・注文を促進できる
写真だけで伝わりづらい点を伝えられる
料理やドリンクの魅力を発信する手段として、第一に考えられるのが「写真」でしょう。
写真は、料理やドリンクの美味しさをビジュアル的に訴求することに長けていますし、写真だけで「食べてみたい」「このお店に行ってみたい」などと思ってもらうことは不可能ではありません。
しかし、写真はビジュアル的にお客さんのイメージをかき立てやすい一方で、原材料や味へのこだわり、メニュー開発までのストーリーなどといったディテールを伝えることは困難です。
そこで、写真に加えて商品説明文を記載すれば、写真だけでは伝わりづらい点をお客さんにしっかり伝えられるようになります。写真と商品説明文は相互補完できる関係性にあるため、双方を賢く取り入れることが理想的です。
お客さんの不安を解消できる
一つ目のメリットに関連して、商品説明文にはお客さんが抱えているであろう不安や懸念を払拭できるというメリットがあります。
たとえば、お客さんは料理の写真を見て「ダイエット中だけど食べても大丈夫?」「値段が少し高いけど、どんなこだわりがあるの?」など、さまざまなことを考えます。不安や懸念がある場合、お客さんは注文・購入に踏み切れないかもしれません。
そこで、商品説明で「材料に工夫をしていて意外と低カロリー」「〇〇産の高級エスカルゴを使用」などといった情報をしっかり提示してあげることで、お客さんの不安や懸念を解消し、「それなら注文してみよう」と購入につなげることができるでしょう。
来店・注文を促進できる
ここまでのメリットと関連して、商品説明文が充実しているとお客さんに魅力やこだわりが伝わり、ひいては来店や注文を促進できるようになります。
商品説明を作成するにあたり、「本当にお客さんに読んでもらえるだろうか?」と心配になるかもしれませんが、お金を払うお客さんの立場からすると、商品のことをできるだけ知ってから購入したいと考えるでしょう。
来店数や注文数が伸びずに悩んでいるなら、商品の魅力やこだわりがお客さんに伝わっていないことが原因かもしれません。魅力的な商品説明を作成し、売上アップを目指しましょう。
商品説明の基本構造と内容
では、商品説明はどのように書けば良いのでしょうか?基本的に、商品説明は次の3つの文章の塊で構成されています。
キャッチコピー | お客さんの注意・興味を引くための導入文 |
ボディーコピー | 商品説明の本文 |
クロージングコピー | 締めの言葉 |
キャッチコピー
キャッチコピーとは、お客さんの注意や興味を引くための比較的短い文章のことです。キャッチーな言葉や意外性のある短いフレーズを用いて、料理やドリンクの特徴を的確に表現します。
この後に続くボディーコピーとクロージングコピーを読んでもらうには、まずキャッチコピーで興味を引くことが不可欠であることから、商品説明において非常に大切な部分です。
ボディーコピー
ボディーコピーは、商品説明の本体となる部分です。商品の特徴やメリット、商品を購入することで得られるベネフィット(得られる効果・利益等)などについて説明し、お客さんの商品に対する理解を深めます。
クロージングコピー
クロージングコピーは、締めの言葉です。お客さんの不安を解消したり、限定感を演出したりする言葉で締めることで、購買意欲を高め、行動を後押しする役割があります。
キャッチコピーと同様、お客さんの印象に残るような文章を用意しておくことで、購買へとつなげやすくなります。
商品説明の書き方・手順
ここまで、商品説明を作成するメリットや基本構造を紹介しました。そこで次に、商品説明の書き方を手順に沿って具体的に解説していきます。
1. ターゲットを明確に決める
2. 「5W1H」で書く内容を整理する
3. 情報を具体化する
4. ベネフィットを考える
5. ストーリー仕立てにする
6. キャッチコピーとクロージングコピーを考える
7. 内容を整理して完成
ステップ1:ターゲットを明確に決める
商品説明を書き始める前に、まずは商品を購入してほしいターゲットを明確にしましょう。
商品説明では、ターゲットが考えるであろうことに応じてベネフィットを伝えたり、不安を解消したりしていく必要があります。そのため、ターゲットが曖昧な状態では、心に刺さる文章を書くことは困難です。
たとえば、単に「おすすめです!」と伝えるより、「〇〇な方におすすめです!」とターゲットを絞って伝える方が、お客さんに「自分にぴったりの商品だ」と思ってもらいやすくなります。
ターゲットを決める際は、「ペルソナ(=架空のユーザー像)」をできるだけ具体的に設定すると最初から最後までブレることなく一貫した商品説明を作成することができます。お客さんが知りたいであろう情報を伝えられるよう、まずはターゲットの年齢や性別、職業や興味などを細かく設定してみましょう。
ステップ2:「5W1H」で書く内容を整理する
次に、「5W1H」で書く内容を一度整理します。いきなり商品説明を書くとなると、伝えるべき情報が漏れてしまったり、何を書いて良いかわからず手が止まってしまったりするので、まずは5W1Hで「お客さんに伝えたいこと」を書き出してみましょう。
5W1H | 内容 |
---|---|
When(いつ) | 発売日、期間・季節限定 |
Where(どこで) | 生産地、加工地 |
Who(だれが) | ターゲット、おすすめの人 |
What(なにを) | 商品名 |
Why(なぜ) | 購買すべき理由、ベネフィット |
How(どのようにして) | 食べ方/飲み方、楽しみ方 |
商品に関する基本情報は、お客さんが商品の購入を決める上で大きな判断材料となります。原材料へのこだわりや料理の工夫などは、「お客さんにきっとわかってもらえるだろう」と思っていても自動的に売れるようにはなりません。自店舗ならではの商品の特徴を絞り出しましょう。
ここでは、ここで書き出した内容をもとに情報を具体化したり、より魅力が伝わりやすいようにストーリー仕立てにしたりしていきます。
ステップ3:情報を具体化する
上でアウトプットした情報をもとに、情報を具体化していきます。
たとえば、「数量限定」を「1日20食限定」としたり、「たくさん売れています」を「1日平均100食売れています」としたりするなど、数字を入れて具体化することでより正確に情報を伝え、商品の魅力や説明文の説得力をアップさせることができます。
他にも、「〇〇賞を受賞」「〇〇県産の牛肉を使用」など、自分が書いた文章の中でより具体的に詳細を説明できるところはないかをチェックしてみましょう。
ステップ4:ベネフィットを考える
商品説明におけるベネフィットは、わかりやすくいうと「お客さんがその商品を購入することによって、どんな明るい未来が期待できるか」を意味します。値引きや特典などの付加価値を指すのではない点に注意しましょう。
ここでは、商品を購買することでお客さんにどんなベネフィット(利益)があるのかを考え、商品説明に盛り込んでいきます。
たとえば、「オーガニック野菜を使用していて、身体に優しい」「一口食べると、疲れが一気に飛んでいきます」といったように、お客さんにどんなベネフィットがあるのかをわかりやすく表現することが大切なポイントです。
ステップ5:ストーリー仕立てにする
続いて、ここまで作成した商品説明を、ストーリー仕立てにしていきます。商品の魅力やベネフィットなどをストーリー仕立てに伝えることで、お客さんの心を動かせることがあります。
オーナーだからこそ知る開発秘話や創業ストーリーを入れ込むことで、よりエモーショナルな商品説明が可能になります。また、自家製ドレッシングや自家製ソーセージなど、こだわりポイントに焦点を当てて、ストーリーを伝えても良いでしょう。
ステップ6:キャッチコピーとクロージングコピーを考える
商品説明の本体が仕上がってきたところで、導入の「キャッチコピー」と締めの「クロージングコピー」を考えます。
キャッチコピーは、お客さんが商品説明を読み進めるかを左右します。
また、クロージングコピーは、商品を購買するかに影響する非常に大切な部分です。商品説明の本体部分となる「ボディーコピー」の内容に合わせて、印象的で魅力的なコピーを作成しましょう。
ステップ7:内容を整理して完成
ここまでの内容を整理し、魅力をうまく伝えられていない箇所やわかりにくい箇所がないかを確認しましょう。文章を書くことが苦手な方でも、ここまでのステップを一つずつ踏むことで、魅力が伝わる商品説明を作成できるはずです。
魅力的な商品説明を書くためのポイント
ここでは、商品説明をより魅力的に仕上げるために押さえておきたいポイントを4つ紹介します。
・お客さんが知りたいことをイメージして書く
・ストーリーを伝える
・感情を刺激する表現を入れ込む
・読みやすいようにレイアウトする
お客さんが知りたいことをイメージして書く
商品説明では、お客さんの目線で知りたいことをイメージしながら書くことが大切です。
魅力やこだわりを一方的にゴリ押ししても、お客さんにメリットだと感じてもらえなかったり、お客さんの不安を解消できなかったりするようでは意味がありません。「自分がお客さんだったらどんなことを知りたいか」をイメージしながら、客観的に料理やドリンクの魅力を伝えられるよう工夫しましょう。
ストーリーを伝える
商品説明は、お客さんに親しみを込めてストーリーを伝えるように作成しましょう。
「おいしいですよ」「最高品質の〇〇を使用」など、ありきたりな表現ばかりで構成された文章よりも、開発秘話やこだわりなどをストーリー調に伝えた文章の方が、他のお店や商品と差別化がしやすくなります。
オーナーからすると何気ないエピソードでも、お客さんの心を動かすには十分であることが多いです。その商品を販売するに至るまでのストーリーや、オーナーおすすめの一風変わった食べ方など、独自のストーリーを発信してみましょう。
感覚を刺激する表現を入れ込む
商品の特徴やベネフィットを説明する際、感覚を刺激する表現を積極的に入れ込むようにしましょう。
感覚を刺激する表現とは、視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚の「五感」を刺激するような表現のことで、これらの表現を使うと料理やドリンクの魅力をよりリアルに伝えることができます。
たとえば、「肉汁があふれ出します」よりも「肉汁がじゅわ〜っと口の中にあふれ出します」のほうが、脳が自然と「おいしそう」と反応するはずです。感覚的な形容詞は、読み手に臨場感を与えることができるので、惜しみなく盛り込んでいきましょう。
読みやすいようにレイアウトする
最後に、お客さんが読みやすいように商品説明をレイアウトすることも大切なポイントです。
どんなに魅力的な商品説明でも、フォントが小さすぎたり、文章がぎっしり詰まっていたり、文字を装飾し過ぎたりすると、読みにくくなってしまいます。写真やメニュー表やページ全体とのバランスを見ながら、読みやすさを意識したレイアウトを心がけましょう。
まとめ
飲食店経営者の方に向けて、メニューやホームページ、ECサイトなどにおける商品説明の書き方をわかりやすく解説しました。
魅力的な商品説明の書き方を知っておけば、写真だけでは伝わりづらい料理やドリンクの魅力やこだわり、ストーリーをお客さんに伝え、売上アップにつなげることが可能になります。
商品説明は、メニューやホームページの作成、ECサイトの運用など、さまざまな場面で応用することができます。商品説明を作成する際には、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
当社ディップ株式会社は、LINEを使ってお店のポイントカードを作成し、常連客の獲得を目指せるサービス「常連コボットforLINE」を提供しています。
「常連コボットforLINE」では、ポイントがどんどん溜まるポイントカードを作成できます。お店への来店だけでなく、1日1回のポイントカードログインや友だち紹介でポイントをどんどん獲得しクーポンと引き換えられるため、効果的に再来店を促進することが可能です。
また、国内最大級のコミュニケーションアプリ・LINEを使用するため、ダウンロードや会員登録などの手間が一切かからず、多くのお客さんに利用してもらえます。
「常連コボットforLINE」は、お申込みから最短1ヶ月で導入が可能です。LINEミニアプリ制作や各種設定、LINE社へのアプリ申請などは当社の選任担当が代行するため、スムーズに利用を開始していただけます。
「オンライン集客・販促ツールの導入を検討している「「常連客を獲得して売上アップを目指したい」などという飲食店経営者の方は、ぜひお気軽に当社ディップ株式会社までお問い合わせください。