アルバイト採用のコツ

アルバイト採用は年々難しくなっています。2022年10月には最低賃金がコロナ禍以来、初めて上昇したり、採用活動が多様化したりしている背景もあり、なかなかうまくいかないとお悩みの企業も多いのではないでしょうか?

今回は、アルバイト採用で知名度が高い『バイトルドットコム』を運営しているディップ株式会社が、「アルバイト採用成功のための7つのコツ」を紹介します。

「どうしたら採用活動がスムーズにいくのかな」「自社のなにが悪いかわからない」そのようにつまずいている企業のみなさまに、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。

アルバイト採用の現状と課題

2022年8月の求人倍率は1.29倍(※2022年9月30日 厚生労働省発表)で、3ヶ月連続で上昇しています。特に都市部の採用は逼迫しており、東京都では1.47倍、愛知県でも1.32倍など上昇が続いている結果となっています。

新型コロナウイルスによって多くの企業が採用活動を控えたものの、徐々に経済回復を図っている中で、今までよりも優秀な人材の獲得を希望する企業が増えてきました。求人を掲載しても採用できる数が少なかったり、長期化している企業が多かったりすることも求人数が増加している要因です。

アルバイトの採用については、学生をはじめとした若年層が減少していることもあり、人材の取り合いがひっ迫しています。「これまではスムーズに採用できていた」という企業であっても、コロナにより主婦層や学生の思考や価値観が大きく変化しているため、採用活動の見直しが必要です。

アルバイトの採用活動のプロセス

アルバイトの採用活動を見直すといっても、どこで歩留まりが起きているのか把握しなければあやまった対策となり、成功から遠のいてしまいます。自社の採用活動の一連の流れを洗い出し、どこに課題があるのかを探していくことが重要です。

一連の流れを把握する

アルバイトの採用活動は、次のプロセスに分けることができます。

アルバイトの採用活動の流れ

・採用計画をたてる
・ターゲットやペルソナを決める
・求人手法を選ぶ
・募集条件を開示する
・応募者対応をする
・面接をする
・内定を出す
・採用活動の振り返りを行う

そもそも、上記のステップを踏めていない場合もあるかもしれません。

「誰が欲しいという希望はなくて、誰でもいい」「採用計画なんてたいしたものは考えていません」このような方は、きちんと順番に決めていくことが重要です。

計画をたてずに行き当たりばったりで行動してしまうと、振り返るときに何が良くなかったのか発見できなくなってしまいます。1名の採用であっても、1週間の採用活動であっても、上記のステップを意識して踏んでいきましょう。

つまずいているポイントを探す

自社の採用活動の洗い出しができたら、次はどこで止まってしまっているのか確認しましょう。ここで注意してもらいたいことは、問題と課題が混ざってしまわないようにすることです。

たとえば、「応募が来ない」というのは課題ではなく問題です。課題は「相場と比較して給料が低いこと」、「求人広告を掲載したけどなかなかクリックしてもらえなかった」などを指します。

それを踏まえた上で、自社の課題はどこにあるのか探してみましょう。おそらく1つだけではないことでしょう。いくつかの理由が絡み合ってつまずいているケースが多いため、すべての課題を並べてみてください。

そこから優先順位をつけて順番に解消していくことが重要です。具体的な見直しポイントについても、この後解説します。

アルバイトの採用方法に成功するために担当者が意識すべきポイント

続いては、自社の採用プロセスの見直しポイントを8つ紹介します。

上手くいかない採用活動には必ず要因があります。改善することで自社の勝ちパターンと呼ばれる必勝方法が見えてくることもあります。固定概念に囚われず、そのときどきにおいてやり方を柔軟に変えていくことで、採用成功に近づいていくはずです。

求人媒体を見直す

1つ目の見直しポイントは、求人掲載をしている媒体が適切かどうかです。求人媒体を選ぶ観点はさまざまですが、掲載後のデータを見て案件と媒体の相性をチェックする方法があります。

まずは、掲載した後で必ず営業担当に掲載結果のデータが欲しいと依頼しましょう。「一覧数」「詳細数(クリック数)」「応募数」といった数値はどの媒体であっても最低限記載されています。

ここでチェックして欲しいのは、一覧の数字です。応募数にばかり目が行きがちですが、一覧の数字というのは「媒体を通して求職者が検索をかけている数」といえます。

一覧数が少ない場合、その求人媒体で探している人の数がそもそも少ない可能性があります。もしも一覧数が低く、その後の詳細数や応募数につながっていない場合は、もっとユーザーが多い媒体や、ネット上で上位表示される媒体を探すことが重要です。

ただ、複数の案件がある企業の場合、職種ごとに異なる場合もあります。たとえば、テレアポのアルバイトと、一般事務のアルバイトを同時に募集する場合テレアポは学生向けの媒体、一般事務は主婦向けの媒体と掲載を分ける方が、効果が出やすくなります。

1回の掲載で判断せず、案件と媒体との組み合わせをいくつか試していきましょう。

掲載期間を見直す

2つ目の見直しポイントは、掲載期間が適切かどうかという点です。求人掲載の期間があまりにも短いと、ターゲットがお仕事を探しているときに自社の広告を十分に見てもらうことができません。

求職者は3週間~1ヶ月など時間をかけて仕事探しを行います。専門職であればあるほど仕事探しにかける時間は慎重になっていき、軽作業や単発の案件のように応募ハードルが低いものになればなるほど短期間で決定している傾向が強いです。

毎日のように新しい求職者が発生することを考えると、あまりにも短期の求人掲載はPVを稼ぐことができません。就業中の人材や、家庭や勉強と両立している人は1回にかける仕事探しの時間も短くなりがちなので、少なくとも1ヶ月前後は掲載するようにしましょう。

掲載時期を見直す

3つ目の見直しポイントは、掲載時期が求職者の動きにマッチしているかという点です。

たとえば、大学生1年生をターゲットにする場合、4月は入学シーズンで授業も決まっていないため前半は控えた方が良いでしょう。後半になってくれば授業・サークルも決まり、遊びに使うお金も欲しくなる可能性があります。「ゴールデンウィークに向けてお小遣いを稼ごう」というキャッチコピーが刺さるかもしれません。

時期に合わせてターゲットをかえるか、ターゲットに合わせた時期を選んで掲載することも重要なテクニックです。大学生の場合、次のようなイベントがあります。

大学生のイベント

・授業の抽選期間
・テスト期間
・長期休み
・就職活動
・インターンシップ

可能であれば、近くの大学のイベントカレンダーなどをホームページで確認してみても良いでしょう。長期休みに合わせて単発の案件を掲載したり、テスト期間が終わったあとで掲載を強化したり、タイミングを調節すると良いです。

主婦(夫)の場合は、次のようなイベントがあります。

主婦(夫)のイベント

・子どもの卒入学
・家族の転勤
・子どもの長期休み
・帰省

主婦層の場合、家族のイベントに動きがある前後は仕事探しを避ける傾向があります。それぞれのイベントを踏まえて掲載時期を見直してみると、効果に差が生まれるのでチェックしてみましょう。

ターゲットを見直す

4つ目の見直しポイントは、採用ターゲットにズレがないかという点です。

正社員採用ではペルソナまで細かく設定することが多いですが、アルバイトも同じように具体的な人物像をイメージすることが重要です。「元気なら誰でも良い」という求人原稿や求人メッセージでは誰も応募してくれません。

誰か1人に向けて直接手紙を書くように文章構成を組み立てていくことが重要です。また、「企業や店舗が欲しい人材」と「働きたいと志望する人材」に乖離があるケースもあります。

「どんな人材に人気があるのか」「自社が本当に欲しい人材はどんな人か」をとことん考えてみましょう。ときには、欲しい人ではなく、求められている人の中から教育していくことも必要です。

待遇面を見直す

5つ目の見直しポイントは、給料や自社の福利厚生が相場と比較した際に良いかという点です。

たとえば、2022年10月に最低賃金の底上げが施行されたことで、エリアの全体相場が上がっています。今まで最低賃金ギリギリに設定していた会社がゆとりをもたせて高めに変更していたり、賃金改正をこのタイミングに合わせて行ったりしている会社もあります。

エリアや業種で相場があがると採用活動も難易度が上がるため、常に相場データに敏感になっておくと良いでしょう。大幅な昇給が難しいときでも、昇給制度の仕組みを整えることはできます。どのような条件をクリアできれば昇給することが出来るのか、明確な基準を要してください。

さらに、福利厚生などで差をつけることも可能です。同じような仕事内容・給与で迷ったときに面白い福利厚生があったり、魅力的な職場環境が整備されてたりすれば、人気を獲得しやすくなります。

給与面で差をつけにくい場合には、自社にある福利厚生をもう一度見直しましょう。自分たちの中では当たり前になっていて、わざわざ書くことではないということも記載することが重要です。

男性の割合が多い業界で、男女別トイレや鍵付きロッカーの完備、休憩室に電子レンジがあるなども福利厚生に含まれます。周りを見渡してもれなく記載できているかチェックしてみてください。

応募後のフローを見直す

6つ目の見直しポイントは、応募があった後の対応フローを確認することです。

応募後のフローの見直しポイント

・求職者から応募がきてから返信までの平均時間
・求職者への質問回答内容
・求職者との面接設定のラリー数、内容
・リマインドの連絡の有無

これらのポイントをおさらいすることが重要です。

求職者から応募が来たら、まずは遅くとも半日以内には返信しましょう。ベストは3時間以内です。迅速な返信が返信率を高めます。

また、質問が入ったときにも丁寧に回答できているでしょうか?質問に対して長すぎず、短すぎず、わかりやすく答えるように意識しましょう。レスポンスの内容によっては、求職者の印象を良くも悪くもしてしまいます。

質問が来るということは、求人原稿にわからない部分があるということです。次回以降の掲載では疑問を払拭できるようなコメントを追加しておくと良いでしょう。

面接日程を決めるまでにラリーが多くなってしまうことも離脱の原因となります。候補日をこちらから設定して3つほど提示し、返信をもらうスタイルにすると設定までスムーズに進めやすくなります。

最後に、面接日の前日に電話かメールでリマインドの連絡を行いましょう。「お茶かコーヒーどちらがお好きですか?」といった会話を投げておくことで自然と歓迎している雰囲気も伝えることができ、ドタキャンの確率を下げることができます。

面接の内容を見直す

7つ目の見直しポイントは、面接内容に改善点や課題がないか確認するということです。

「面接の実施までは進むのに内定辞退率が高い」という企業は面接を改善する必要があるかもしれません。とはいえ、自分の面接が良いか悪いか自覚がないという方も多いかと思います。

次の項目に当てはまっていないか確認してみましょう。

面接内容の見直しポイント

・相手よりも自分の話している時間の方が長い
・仕事の流れとシフトの確認のみで終わっている
・面接中に自分の仕事が気になってしまう時がある
・面接する場所が整理整頓されていない

もしも1つでも当てはまってしまったら改善のチャンスです。

1つ目で、「自分の方が話している時間が長いかもしれない」と感じている方は、相手の話を聞くことに注力しましょう。あくまでも仕事に関係する話を軸に、質問を投げかけ、リアクションをオーバーにすることで相手が話しやすくなります。

面接が終了した後に、「自分について理解してもらえた」と思ってもらうことがゴールです。同じ理由で、仕事の流れやシフト確認で簡潔に面接を終わらせている方も要注意です。こうした面接だと採用ができたとしても定着しなかったり、能動的に動いてくれる人材を獲得することが難しくなったりしてしまいます。

また、意識的な問題ではありますが、面接中に自分の仕事など他のことに気を取られている様子は、意外と求職者に伝わります。ちらっと時計の方を見てしまう、身体が別の方向を向いているなど、ちょっとしたしぐさや姿勢で「自分に興味がないのかな?」と思われてしまう可能性があります。面接の際はかならず面接と相手に集中してください。

面接をする場所については、特に店舗で行うときに気を付けるポイントです。バックヤードが狭かったり、ものであふれているようなお店は求職者に良くない印象を与えたりする可能性があります。見えないところまで常に整理整頓をキープするようにし、清潔感のある空間作りを日頃から行いましょう。

定期的な振り返りを行う

8つ目の見直しポイントは、採用活動の後に振り返りまで行うことです。採用に成功したとき、振り返りを忘れてしまう方が多いのですが、良いときこそ何がよかったのか把握しておくと、つまずいたときのヒントになりやすくなります。

タイミングが合っていた、原稿のアピールポイントがターゲットに刺さっていた、媒体の相性が良かったなど、考えられる理由をすべて洗い出しておきましょう。

また営業担当がついているときはかならず営業担当と一緒に会話をしながら反省点を見つけていくと良いでしょう。自分の意見とプロの意見を擦り合わせていくことで、課題を見つけやすく次回に活かしやすくなります。

採用活動に「絶対」といえるものはありません。だからこそ、うまくいかないときにとことん向き合って成功に向けてPDCAを回していくことが大切です。毎回、振り返りと次回の改善点まで決めてから採用活動を進めていくようにしましょう。

まとめ

アルバイトの採用は、必ず自社にぴったりの方法が見つかります。今回紹介した見直しポイントに沿って、さっそく自社の課題を特定してみましょう。採用がうまくいくようになればお店の営業も活発に行うことができるでしょう。

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