飲食店のイベントの客寄せの方法

飲食店を経営する方の中には、イベントの開催で客寄せに失敗し、後悔した経験のある方も多いでしょう。今回は、飲食店のイベント開催で客寄せに失敗しないポイントや、具体的なアイデアなどを解説します。

イベントの開催は集客を上げるためにも重要ですが、企画立案や集客手段の正しいやり方を把握していないと、客寄せに失敗し費用対効果でマイナスになる可能性があります。イベントの客寄せに失敗し後悔したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。

飲食店のイベントがもたらすメリット

飲食店のイベントがもたらすメリットは、主に次の3つです。

メリット

・自店舗のPR
・新規顧客の誘致
・既存顧客(リピーター)の呼び戻し

それぞれ解説しましょう。

自店舗のPR

飲食店のイベントがもたらすメリットの中でも、特に効果が大きいといえるのが「自店舗のPRにつながる」ことです。イベントの内容次第では大きな話題を呼び、自店舗の認知度を一気に上げることも可能です。

また、参加客がイベントの内容に満足すれば、SNSで自発的に感想を投稿してくれるようになります。参加客の投稿が拡散されることで、さらなるPRにつながるでしょう。

新規顧客の誘致

飲食店のイベント開催は、新規顧客の誘致にも効果があります。店舗の存在を知らない客層がイベントの告知を目にすることで、来店につながる可能性があるためです。

また、「お店は知っていたけど行ったことはない」という客層に対しても、イベントの開催をきっかけに店舗へ足を運んでくれるかもしれません。

イベントの開催は、新規顧客の誘致につなげるチャンスです。魅力的なイベントを企画して、新規顧客の獲得へとつなげましょう。

既存顧客(リピーター)の呼び戻し

飲食店におけるイベントの開催は、新規顧客の誘致だけではなく既存客の呼び戻しにも効果的です。来店が遠ざかっている既存客がイベントの存在を知ることで、「久しぶりに行ってみようかな」と、来店のきっかけにつながります。

参加客に「前よりも良くなっているな」と感じてもらえれば、再び店舗へ足を運んでくれるようになるでしょう。

イベントの客寄せで失敗しない!すぐにできる11のアイデア

店舗でのイベント

イベントの客寄せで失敗しないために、すぐに取り掛かれるアイデアを11種類紹介します。

イベントの客寄せのアイデア

・貸し切りイベント
・顧客限定のイベント
・地域と連携したイベント
・音楽イベント
・オープン記念イベント
・新メニュー発売イベント
・季節イベント
・マッチングイベント
・親子参加のイベント
・異業種交流会
・SNSアカウントでのイベント

貸し切りイベント

店舗を貸し切ったイベントは、大人数を一度に集客できるメリットがあります。飲食店に向いている貸し切りイベントには、次のようなものがあります。

貸し切りイベント

・歓送迎会
・結婚式の二次会
・婚活パーティー
・忘年会や新年会
・オフ会
・企業の懇親会 など

また、貸し切りイベントは参加客の記憶に残りやすいため、次回の来店につながる可能性も高まります。

ただし、貸し切りできる人数制限が多いほど集客が難しくなります。利益に影響が出ない範囲で、少人数からでも貸し切りできるように設定しておきましょう。

参加する顧客を限定した「限定イベント」も、特別感を演出できるためおすすめです。飲食店におすすめの顧客限定のイベントには、次のようなものがあります。

顧客限定のイベント

顧客限定のイベント

・親子参加限定のお料理教室
・独身男女限定の婚活パーティー
・地域住民限定の食事会 など

・親子参加限定のお料理教室

・独身男女限定の婚活パーティー

・地域住民限定の食事会 など

また、特定のターゲットに絞って集客を促したい場合にも、限定イベントは効果的です。限定イベントで特別感を演出し、集客へとつなげましょう。

地域と連携したイベント

地域コミュニティなどと連携したイベントも、集客を図る上で効果的です。たとえば、地元の商工会などが主催する「スタンプラリー」や「くじ引き」などのイベントにも、参加することで集客につなげられるでしょう。

地域住民が通う店舗になれば、常連客の増加により経営も安定します。地域コミュニティなどが主催するイベントがあれば、ぜひ積極的に参加してみましょう。

音楽イベント

音楽イベントの開催も、飲食店が集客を図る上で効果的な手段です。

楽器を置くことができ演奏できるスペースがあれば、カフェなどでも開催可能です。店内BGMにジャズを流しているバーなどであれば、ジャズバンドを呼んで生演奏するのも良いでしょう。また、クリスマスの聖夜に、ピアノやバイオリンの生演奏をするのも、より雰囲気を演出できて効果的です。

ジャズ喫茶やライブハウスなどでなくても、音楽イベントは開催可能です。自店舗の雰囲気に合った音楽イベントの開催を検討してみてください。

オープン記念イベント

自店舗の誕生日となるオープン記念日は、イベントを実施する絶好のチャンスです。オープン記念イベントや周年記念イベントを開催し、集客へとつなげましょう。

記念イベントで失敗しないためには、できるだけインパクトのあるイベントを開催することです。

  • 看板メニューを半額で提供
  • イベント限定のメニュー販売
  • 参加者全員に割引券を進呈 など

また、記念日イベントは採算度外視で実施されることが多く、実際に大手飲食チェーンなども気合を入れて開催しています。もちろん、収益面には慎重になるべきですが、今後の集客につなげるためと割り切って、採算度外視で開催することも一つの手です。

新メニュー発売イベント

新メニューを開発した際は、ぜひイベントを開催してPRにつなげましょう。新メニューのイベントを目的に、顧客が店舗へ足を運ぶためです。

また、新メニューのイベントを開催する際は、ぜひ来店客に対してアンケートを実施しましょう。アンケートの結果、「美味しい」と回答した人が多ければ、「99%の人が美味しいと回答した〇〇」などのPRポイントができるため、さらなる集客を図れます。

季節イベント

季節の行事を活かしたイベントも、集客につなげられるためおすすめです。

季節イベントの例
歓迎会、謝恩会、お花見、ゴールデンウィークなど
七夕、夏休み、バーベキュー、ビアガーデンなど
お月見、ハロウィン、秋の味覚、食欲の秋など
忘年会、新年会、クリスマス、バレンタインなど

このような季節毎の行事に合わせて、自店舗でもイベントを開催しましょう。毎年定期的に開催できる上に、ノウハウが溜まるためイベントの傾向と対策もしやすくなります。

マッチングイベント

男女の出会いのきっかけを提供する、マッチングイベントの開催もおすすめです。マッチングイベントは参加者の記憶に残りやすいため、イベント後も店舗へ足を運んでくれる可能性があります。

マッチングイベントを開催する際は、「アラサー限定」「サッカー好き限定」など、世代や趣味で参加条件を限定すると、より効果的に集客できます。飲食店の業種によっては開催が難しい場合もありますが(カウンター席中心のラーメン店など)、カフェなどであれば比較的開催しやすいイベントです。

親子参加のイベント

親子で楽しく参加できるイベントの開催もおすすめです。イベントの内容が良ければ、イベント終了後も親子で常連客になってくれる可能性があります。

飲食店が親子参加のイベントを開催するのであれば、「お子様料理教室」といった体験型のイベントがおすすめです。体験型のイベントは子どもの記憶に残りやすく、イベントが好印象であれば「また連れて行って」と子どもが店舗の存在を気に入り、親子で足を運ぶようになります。

お料理教室の様子をSNSなどで公開すれば、よりファミリー客を集客しやすくなるでしょう。

異業種交流会

異業種交流会の場所として、自店舗を貸し出す形でイベントを開催することも効果的です。異業種交流会の参加をきっかけに、常連客につながる可能性があります。

SNSやホームページ、店頭などで交流会の会場を提供する旨を記載しておけば、イベントを開催しやすくなります。もしくは、異業種交流会を開催している主催者に対し、直接営業をかけるのもおすすめです。

SNSアカウントでのイベント

自店舗でSNSを運用しているのであれば、ぜひSNSアカウントを活用したイベントも開催しましょう。たとえば、Twitterであれば「フォロー&リツイートで〇〇無料券プレゼント」、TikTokであれば「ハッシュタグチャレンジ」などが効果的です。

Instagramであれば、「いいねやシェア」「ハッシュタグ投稿」を活用したイベントがおすすめです。飲食店のSNS活用法などについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

イベントの客寄せで失敗しないためのポイント

飲食店がイベントの客寄せで失敗しないためのポイントは、主に4つあります。

ポイント

・ターゲットを明確にする
・集客手段を使い分ける
・参加ハードルを下げる
・わかりやすいキャッチコピーをつける

一つずつ詳しく解説していきましょう。

ターゲットを明確にする

イベントで集客したいターゲットは、必ず明確化しましょう。ターゲットが明確化していないと、企画内容はもちろん、集客手段も定まらないためです。

「ファミリー」「カップル」「若者」「高齢者」など、集客したいターゲットにより企画内容や集客手段は大きく変わってきます。

ターゲットを明確化しないと、結局何のためのイベントなのかがわからなくなります。仮にイベントを実施できたとしても、失敗する可能性が高いでしょう。

集客手段を使い分ける

イベントの内容やターゲットを決めたら、内容やターゲットに合わせた集客手段を選びましょう。集客手段には、次のようなものがあります。

集客手段

・DM:ハガキや封書を活用したDMは、特別感を演出すると来店につながりやすくなります。対象者を絞って集客ができるため、常連客限定のイベントなどに有効です。
・メルマガ:メルマガはもともと店舗に興味がある客層が登録しているため、メルマガで告知すれば来店率も高くなります。ただし、何度も送ると煙たがられるため注意が必要です。
・自社サイト:自社サイトは、いわば集客の要となる存在です。SNSやメルマガを見て自社サイトを訪れた客層に対し、参加の決め手となるような内容を記載しましょう。
・SNS:SNSでの告知は、手軽さと拡散性に優れる一方、イベントに興味がない客層に対しても情報が届きます。DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)目的であれば、後述するLINEメッセージがおすすめです。
・LINEメッセージ:LINE公式アカウントを開設すると、LINEメッセージを使った告知が可能になります。メルマガよりも開封率が高く、DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)に優れた集客ツールの一つです。

なお、LINEの活用法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

参加ハードルを下げる

イベントの参加ハードルを下げることも、イベント開催で失敗しないためのポイントです。イベント参加のハードルが高ければ、それだけ集客しづらくなります。

次のような参加条件があると、集客できずに失敗する可能性があります。

  • 用意するものが多い
  • 申込手続きが複雑
  • イベントの参加費が高額 など

できるだけ参加者の負担とならないよう、イベントの参加ハードルを低く設定しましょう。

わかりやすいキャッチコピーをつける

イベントに対しわかりやすい「キャッチコピー」を付けると、キャッチコピーで客層の目を引くため集客しやすくなります。キャッチコピーを考える際は、次のような大手企業や飲食店の事例を参考にすると、アイデアが生まれやすくなります。

  • この冬に、美味しい魔法を(日本コカ・コーラ株式会社)
  • SHARE THE JOY ~喜びを分かち合おう~(タリーズコーヒージャパン株式会社)

これらは、実際にクリスマスシーズンに使われた大手企業のキャッチコピーです。いずれも目を引くキャッチコピーばかりで、集客へとつなげています。

たとえば、タリーズコーヒーのキャッチコピーについて、恐らく多くの人は「美味しい料理と気の合う仲間でパーティーする様子」を想像するでしょう。そこで上記のキャッチコピーと共に、「クリスマス限定メニュー」を提供するイベントを開催すれば、おのずと集客につなげられます。

ちなみに、キャッチコピーを考える際は、「わかりやすい」ものにするのと同時に「想像力を掻き立てる」ものにすることが重要です。

たとえば、カップル向けのイベントで「クリスマスディナー」を開催する場合、以下のようなシンプルかつ想像力を掻き立てるキャッチコピーにすると効果的です。

  • あなたは、誰と過ごしますか?
  • まだ、間に合います
  • 魔法のような時間を、あなたに

あれこれ書くのではなく、シンプルなキャッチコピーにした方が「恋人」や「好きな人」と「クリスマスディナーを楽しむ様子」をイメージしやすくなります。

クリスマスディナーの内容をただ記載するよりも、恋愛にまつわるクリスマスのイメージを膨らませるキャッチコピーがあった方が、より顧客の目を引くようになります。イベント内容やターゲットに合ったキャッチコピーを考え、集客へとつなげましょう。

まとめ

飲食店のおけるイベントの客寄せについて、客寄せで失敗しないアイデアや注意すべきポイントなどについて解説してきました。

飲食店でのイベント開催には、「自店舗のPR」「新規顧客の誘致」「既存客の呼び戻し」などのメリットがあります。また、イベントの客寄せで失敗しないためには、「ターゲットを明確にする」「集客手段を使い分ける」「参加ハードルを下げる」「キャッチコピーをつける」などが重要です。

今回お伝えした内容を参考に、ぜひ自店舗でもイベントを積極的に開催し、集客につなげてみてください。

なお、当社ディップ株式会社では、飲食店の集客をサポートする「常連コボットforLINE」を提供しています。

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