line公式アカウントのショップカード

ショップカードは、LINE公式アカウントで、無料で使えるデジタルポイントカードです。圧倒的なユーザー数を誇るLINEアプリ上で利用でき、顧客に生活の中で長く使ってもらいやすいことが特徴です。

デジタルポイントカードの導入を検討している店舗なら、ぜひとも検討したいツールの一つでしょう。そこで今回は、LINE公式アカウントの「ショップカード」を店舗で導入する方法や使い方、店舗での活用事例などを紹介します。

LINEショップカードとは?

ショップカード

ショップカードとは、デジタルポイントカードをLINE上で発行・管理できる機能のことです。LINE公式アカウントに備わっている基本機能の一つで、顧客に来店や商品購入などに応じてポイントを付与したり、獲得ポイントに応じたインセンティブを用意したりすることができます。

LINEの月間ユーザー数は9,200万人(2022年6月末時点)と多く、ショップカードはそんなLINEアプリ内で利用できるサービスであるため、多くの顧客に手軽に利用してもらいやすいというメリットがあります。

LINEショップカードの利用料金

ショップカードは、LINE公式アカウントの機能の一つで、誰でも無料で利用できるサービスです。

LINE公式アカウントには、無料の「フリープラン」と有料の「ライトプラン」「スタンダードプラン」が用意されています。それぞれ1ヶ月に無料で配信できるメッセージ数が決まっており、上限を超えてメッセージを送りたい場合は1通〜3円といった従量料金がかかる仕組みです。

フリープランライトプランスタンダードプラン
月額料金無料5,000円15,000円
無料メッセージ数1,000通15,000通45,000通
追加メッセージ不可5円/通〜3円/通

参照元:料金プラン|LINE for Business

たとえば、無料のフリープランで運用する場合、「1ヶ月に送ることができるメッセージ数は1,000通まで」という制限がかかります。しかし、ショップカード自体はどのプランでも無料で利用することができます。

通常、デジタルポイントカードを導入するには、初期費用や月額料金といったコストがかかりますが、LINEのショップカードなら費用をかけずに簡単に導入することができます。

LINEショップカードでできること

続いて、LINEショップカードでできることを具体的に紹介します。「利用するか迷っている」という方はぜひ参考にしてください。

LINEショップカードでできること

・ポイントの付与
・特典の発行
・利用データの分析
・リッチメニューでの告知

・ポイントの付与

・特典の発行

・利用データの分析

・リッチメニューでの告知

ポイントの付与

ショップカードでは、商品購入やサービス利用のインセンティブとして、ポイントを付与することができます。具体的には、ポイントを付与するためのQRコードを店頭に設置し、それをユーザーに読み取ってもらうことでポイントの付与を行います。

ちなみに、ポイント取得には「同日中/指定時間内は同じお客様にポイント付与を許可しない」といった取得制限を設定できるので、不正の心配もありません。

特典の発行

貯まったポイントに応じて、特典を発行できます。「特典チケット」を作成して用意する仕組みになっているため、特典の内容や必要なポイント数などは自由に決められます。

「お好きなドリンク1杯無料」や「ランチセット半額」など、顧客にとって魅力的なインセンティブを用意して、ショップカードの利用および再来店を促しましょう。

利用データの分析

LINE公式アカウントの管理画面では、作成したショップカードの利用データやユーザーデータを分析することができます。発行済みカードや付与したポイントの合計、さらには有効期限切れカード数や特典の使用率などを確認できます。

たとえば、有効期限切れのカードが多いなら特典との引き換えに必要なポイント数を少なくするなど、分析をうまく活用すればショップカードを改善することができます。顧客にショップカードを楽しく利用してもらえるよう、分析機能をうまく活用しましょう。

リッチメニューでの告知

作成したショップカードは、LINE公式アカウントのリッチメニューに設置して告知することができます。トーク画面下という目のつきやすい位置に表示させることができるので、効果的な利用促進が可能です。

たとえば、「毎週火曜日はポイント3倍!」というメッセージを配信する際、ショップカードがそのメッセージのすぐ下に表示されていれば、顧客に「利用してみようかな?」と思ってもらいやすくなるでしょう。

LINEショップカードを店舗で利用するメリット

続いて、ショップカードを店舗で利用するメリットを紹介します。

メリット

・多くの顧客に利用してもらいやすい
・利用状況を確認できる
・ポイントカードの制作費用を削減できる

多くの顧客に利用してもらいやすい

LINEは、月間9,200万人(20223月末時点)のユーザーが日常的に利用するメッセージアプリです。ショップカードは、そんなLINE上で完結するサービスなので、顧客に抵抗なく利用してもらいやすいという利点があります。

アプリインストールや会員登録をしてもらう必要なく、LINEで自店舗の公式アカウントを友だち追加してもらうだけで使ってもらえるため、とても手軽です。利用に手間がかからない分、これまで紙のポイントカードを作っていなかった顧客にも利用してもらいやすくなるでしょう。

利用状況を確認できる

カードや特典の利用状況をリアルタイムで確認できることも、ショップカードを利用するメリットの一つです。

紙のポイントカードの場合、利用率や有効期限切れになっているカードの枚数といった利用状況を確認することは容易ではありません。しかし、ショップカードなら管理画面から簡単に確認することができます。

顧客の利用状況を確認しながら、特典に必要なポイント数や特典、ショップカードの告知方法を試行錯誤できることは、ショップカードの大きな利点です。

ポイントカードの制作費用を削減できる

上述したように、ショップカードは無料で制限なく発行・運用できるため、紙やプラスチックのポイントカードと比較して制作費用を削減できるというメリットがあります。

紙のポイントカードの場合、紙代やデザイン代、印刷代などの費用がかかりますが、ショップカードは何枚発行しても無料です。月1,000通以上のメッセージを配信したい場合は有料プランの契約が必要ですが、ショップカードの発行・運用自体に費用がかかることはありません。

LINEのショップカードは、「費用を抑えてデジタルポイントカードを導入したい」という店舗に持ってこいのサービスです。

LINEショップカードを店舗で利用するデメリット

続いて、LINEのショップカードを店舗で利用するなら知っておくべきデメリットを2つ紹介していきます。

デメリット

・友だち追加の必要がある
・運用の手間がかかる

友だち追加の必要がある

LINEのショップカードを利用してもらうには、顧客に自店舗の公式アカウントを友だち追加してもらう必要があります。

アプリインストールや会員登録などと比べて手間はかからないものの、企業・店舗アカウントを友だち追加することに抵抗がある人や、そもそもLINEを利用していない人には利用してもらいにくいことが懸念されます。

ただし、LINEの利用者数は国内の人口70%以上に該当することや、導入店舗から「ショップカードをきっかけにLINEアプリをダウンロードしてくれる顧客もいる」という声があがっていることを考えれば、それほど心配は要らないでしょう。

運用の手間がかかる

LINEのショップカードで集客するには、カードの各種設定をしたり、分析・改善を行ったりとそれなりの手間がかかります。

LINE公式アカウントの管理画面はわかりやすいUIになっており、ショップカードの作成自体が難しいということはありません。しかし、細かな設定や特典チケットの作成など、設定する項目が多いため、店舗経営者の方の中には「忙しくて運用できるか不安……」と感じてしまう方もいるかもしれません。

LINEショップカードを店舗で導入する方法

続いて、LINEショップカードを店舗で導入する手順を説明します。

LINEショップカードを店舗で導入する方法

1. LINE公式アカウントを開設する
2. 管理画面の「ショップカード」をクリックする
3. ショップカードの各種設定を行う
4. 特典チケットを作成する
5. ショップカードを公開する

LINE公式アカウントを開設する

まず、ショップカードを導入するにはLINE公式アカウントの開設が必要です。

LINE公式アカウントを持っていない場合は、LINE公式アカウント公式サイトよりアカウントの開設を行いましょう。LINE公式アカウントは、たったの5分で簡単に開設することができます。

管理画面の「ショップカード」をクリックする

アカウントを開設したら、管理画面にログインします。メニュー画面に表示される「ツール」の「ショップカード」をクリックして、設定画面を開きます。

ショップカードの各種設定を行う

ショップカードの作成・設定を行います。設定画面では、主に下記の項目を設定することができます。

設定可能項目

・デザイン
・ゴールまでのポイント数
・ゴール特典
・ショップカードの有効期限
・ポイント取得についての制限

デザインやゴールまでのポイント数、有効期限などは、用意されている選択肢の中から選ぶだけでいいので、比較的スムーズに初期設定を行うことができます。

特典チケットを作成する

設定画面では、ゴールのインセンティブを「特典チケット」の中から選ぶことができます。まだ特典チケットを作成していない場合や、新たなインセンティブを用意したい場合は「特典チケットの作成」を選択しましょう。

すると、特典チケット作成画面に遷移するので、好きな特典チケットを作成しましょう。特典チケット作成画面では、特典チケット名と利用ガイド、有効期限、特典のイメージ画像を設定することができます。

特典チケットの作成が完了すると、上のショップカード設定画面で作成した特典チケットを選択できるようになります。

ショップカードを公開する

すべての入力が完了したら、「保存してカードを公開」をクリックします。これでショップカードは公開され、顧客に利用を開始してもらえるようになります。

ショップカードの公開後は、店頭にPOP広告やポスターを貼ったり、メッセージを配信したりして宣伝を行いましょう。

店舗でのショップカード活用事例

続いて、店舗でのショップカード活用事例を2つ紹介します。これらの事例からは、ショップカードを使った集客のポイントを学べますので、ぜひ参考にしてください。

SUZU CAFE

株式会社コンプリートサークルが運営するカフェチェーン「SUZU CAFE」は、ショップカードを活用した既存顧客の集客に取り組んでいます。

同カフェでは、ゴールまでのポイント数が最大20ポイントのショップカードを発行し、5ポイントごとにインセンティブを用意しています。個人だけでなくグループで利用できるプレゼントを用意したり、雨の日にはポイントを2倍付与したりと工夫しながら、リピーターの育成と来店客数の平準化を促進しています。

ショップカードを活用した結果、同カフェでは友だち追加したユーザーの約半数がショップカードを利用しているそうです。

蔵前温泉 さらさのゆ

続いて紹介するのは、大阪府にある温泉施設「蔵前温泉 さらさのゆ」の成功事例です。

同店では、以前使っていた機器の入れ替えのため廃止していたポイントカードを復活させるタイミングで、LINEのショップカードを導入しました。ショップカードのQR読み取り用のポスターを目立つ場所に設置したことで、多くの顧客に興味を持ってもらえるようになったそうです。

ショップカードをきっかけに、LINE公式アカウントを幅広い年代の顧客に利用してもらえるようになり、現在では1日10人前後もの新規友だちを獲得することに成功しています。さらに、ショップカード機能があることで、ブロック率も減少しているとのことです。

特典のお得感に加えて、「ポイントを貯める楽しみ」が再来店につながっているそうです。「ショップカードの案内」→「友だち追加を促す」という一連の流れは、ぜひとも店舗が参考にしたいポイントです。

LINEショップカードを店舗で運用する際のポイント

次に、ショップカードを店舗で運用する際に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。

ポイント

・LINEショップカードの存在を周知する
・利用状況を分析し改善を行う
・LINE公式アカウントの機能と組み合わせて活用する

LINEショップカードの存在を周知する

ショップカードを導入しても、実際に顧客に利用してもらえなければ集客効果は得られません。多くの顧客に利用してもらうには、魅力的なインセンティブを用意することはもちろんですが、まずはショップカードの存在を認知してもらうことが不可欠です。

そのためには、ポイント付与のためのQRコードを目立つところに掲示したり、既存の友だちに向けて利用を促すようなメッセージを配信したりして周知を行いましょう。

利用状況を分析し改善を行う

ショップカードを導入したからといってすぐに集客効果が出るとは限りません。効果的に運用するためには、利用状況をしっかり分析して改善するという「PDCAサイクル」を回すことが大切です。

PDCAサイクルとは、「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)」という一連のプロセスのことです。このサイクルを繰り返し行いながらショップカードを運用すれば、改善を通して徐々に集客効果を高めていくことができます。

たとえば、友だち数は多いのにショップカードの利用が進んでいないなら、友だちにショップカードの利用を促すメッセージを配信したり、より魅力的なインセンティブを用意したりといった改善を進めていきましょう。

LINE公式アカウントの機能と組み合わせて活用する

ショップカードの母体であるLINE公式アカウントには、他にもさまざまな便利機能が備わっています。そこで、メッセージ機能やリッチメニュー、LINE VOOM投稿といった他の要素とうまく組み合わせながら活用すると、より効果的に運用しやすくなります。

たとえば、LINE VOOM(旧:タイムライン)を活用すれば、ユーザーに向けて追加料金なしで無制限に情報を配信することができます。定期的にショップカードのメリットをまとめた記事や画像、お得なキャンペーン情報などを配信すれば、利用率を効果的に伸ばせるでしょう。

まとめ

LINE公式アカウントのショップカードを店舗で導入する方法や活用事例などを紹介しました。

ショップカードは、圧倒的なユーザー数を誇るLINE上で、無料で利用できるということもあり、デジタルポイントカードの導入を検討している店舗ならぜひとも検討したいツールの一つです。今回紹介した使い方や実店舗での活用事例を参考にして、利用イメージを具体化していきましょう。

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